断片化解消までの時間を短縮する「Instant Defrag」などが追加され、さらに効果的な最適化を実現した「Diskeeper」シリーズの新バージョン。「Diskeeper」は、パソコンの性能を低下させる「ハードディスクの断片化」を解消するデフラグソフト。すでに発生している断片化を解消できるだけでなく、断片化の発生自体を抑えて、常に快適な状態を維持する。新バージョン「2011」では、新たに「Instant Defrag」が搭載されたほか、不要なディスクアクセスを最大40%削減。システム処理のオーバヘッドを低減し、リソースや消費電力の節約などにも貢献する。搭載された機能の違いにより「Pro Premier」「Home」「Professional」「Server」「Enterprise Server」の各エディションが用意されている。
「Diskeeper」では、ユーザが任意にディスクの分析・最適化を実行できるのはもちろん、全自動で最適化を行うこともできる。最適化は大きく分けて「IntelliWrite」「Instant Defrag」「自動デフラグ」の三つの機能で行われる。「IntelliWrite」は、ディスクへの書き込みを制御して、断片化の発生そのものを抑える機能。IntelliWriteでも処理できない断片化が発生した場合は「Instant Defrag」が直ちに処理を行う。このため、長期間にわたって断片化が進行することがなく、ディスク本来の性能を安定して発揮できる。すでに発生している断片化に対しては「自動デフラグ」がバックグラウンドで動作し、他のアプリケーションへの影響を最小限に抑えながら、最適化を行う。
いずれの機能も(基本的には)インストール時に自動的に有効に設定され、ユーザが特別な操作や設定を行う必要はない(IntelliWriteは、ドライブごとに2GB以上の空き容量が必要)。
ページファイルのようにWindowsの起動中は移動できないファイルは、「ブートタイムデフラグ」機能で最適化を行える。ブートタイムデフラグは、次回のパソコン起動時に実行するか、あらかじめ日時を指定しておく(スケジュールにもとづいて再起動→ブートタイムデフラグを自動実行)かを選ぶことができる。
さらに「Pro Premier」では、ファイルのアクセス状況を監視し、状況に応じた最適化を行える「I-FAAST(NTFS形式のボリュームでのみ使用可能)」や、大容量ディスクを通常のデフラグエンジンより高速に処理できる「Terabyte Volume Engine」を利用することが可能。マニュアル操作で最適化を行う場合のCPU優先度の設定や、最適化から除外するファイル/フォルダの設定なども行える。
コンソール(メイン画面)は、
- ドライブ(ボリューム)の一覧が表示される「コンピュータ」ウィンドウ
- コンピュータウィンドウで選択したボリュームの状態が表示される「ボリューム」ウィンドウ
で構成され、さらに任意に表示/非表示を切り替えられる「クイック起動」パネルもある。クイック起動パネルでは、各ボリュームに対して最適化の設定を行えるほか、マニュアル操作での分析や最適化の実行、「Diskeeper」全体のオプション設定なども行える。「ボリューム」ウィンドウには「ダッシュボード」「ログ」「履歴」の各タブがあり、最適化によって解消された断片数やボリュームの状態、最適化されたファイルの一覧、最適化によるパフォーマンスの変化などを確認できるようになっている。