「A列車で行こう4」は、住人もまばらな荒野に鉄道やバスの路線を築き上げ、路線や駅の周辺を発展させて都市開発を進めるシミュレーションゲーム。「どのように線路を敷いてダイヤを組むのか」「どのように街を発展させてゆくのか」――すべてはプレイヤーの構想次第。地下鉄や空港、海沿いには港を建設することもできる。

ゲームを開始するには、まず使うマップを選択する。マップは、初心者にもプレイしやすい「練習用簡易マップ」のほか、大きな運河で二つに隔てられた埋立地「ジオフロント」や、全域が山で囲まれた「渓谷」、肥大化した都市の再開発に挑む「ハイテク都市」、全体がフラットな未開発エリアで自由度の高い「新興住宅地」など、全部で8種類が用意されている。同梱の「マップコンストラクション」を使用して、オリジナルマップを作成することも可能だ。

いずれのマップもまったくの未開発ではない。マップによって開発規模は異なるが、必ずその一部に、ある程度発展した街が用意されている。プレイヤーがまず最初にやるべきことは、街から開発場所まで「資材」を運ぶ貨物路線を構築すること。線路、道路、駅、バス停以外の施設を建設するには、資材の供給ルートを確立しないことにははじまらない。駅の近くの土地を購入して「資材置き場」を確保したり（資材置き場は地下に確保することも可能）、将来の開発に備えて、駅周辺の土地を計画的に確保したりしておくことも大切だ（空いている土地に他社が建物を建ててしまうと、撤去できなくなる）。

駅の周辺がある程度発展してきたら、旅客列車の運行を開始する。運行開始のタイミングやダイヤの設定などは、収益に影響するので注意が必要。駅と駅の直線距離が離れているほど、運賃収入が上がるのもポイントだ。旅客列車は32種類、貨物列車は10種類から、好きな車両を選んで購入・設置することができる。車両によって定員や速度、料金などが異なるので、収益とのバランスを考慮しながら設置エリアを選びたい。

敷設できる線路には、基本となる「水平レール」のほかに「勾配レール」がある。勾配レールでは、高さの異なる土地を結んだり、水平レールの上をまたぐ線路を建設したりすることができるほか、地下鉄を地上と繋ぐこともできる。山の中を通るトンネルを掘ったり、海や川の上を通る鉄橋を建設したりすることも可能だ。

駅には「駅舎」タイプと「ステーションビル」タイプの2種類があり、それぞれ建設費用と得られる収益が異なる。基本は1車線だが、ホームを拡張することで最大5番線まで増設することが可能だ。

地域を発展させるには、道路を建設してバスを走らせることも効果が高い。バスは、路線バスが3種類、観光バスが7種類用意されている。電車と同様、車種によって定員などが異なる。バス停には「標識」タイプと「屋根付き」タイプの2種類がある。鉄道とは異なり、道路同士は直角に交差させることができる。線路を横切るように敷設することも可能だ。

高架上の駅と駅を結ぶ「モノレール」を敷設したり、「新幹線」「リニア」を誘致したりすることもできる。新幹線やリニアの線路建設には巨額の費用が必要で、自社の所有物にもならないが、乗客が降りることで駅の売り上げを見込める。

駅の周囲にさまざまな建物・施設を建築することも、駅の利用者を増やして街を発展させるのに効果がある（子会社を介して建物・施設から収入を得ることも可能）。建築できる建物・施設は、大きく分けて9種類がある。

• 工場：建物・施設の建設に必要な「資材」を生産する非常に重要な施設。適切な場所に建設することで、資材を安定供給して街を効率よく発展させることができる
• 娯楽施設：駅や道路の近くに建設することで利用客を増やすことができる。「遊園地」「スタジアム」「水族館」の3種類がある
• 宿泊施設：「ホテル」「ペンション」「温泉旅館」の3種類があり、それぞれ外観の異なる3タイプが用意されている
• 買物・飲食：「デパート」「レストラン」のそれぞれに、3タイプの異なる外観のものが用意されている
• スポーツ：「ゴルフ場」「スキー場」「マリーナ」が用意されている。スキー場、マリーナは建設できる場所が限定される
• 公園：「公園」のほか、「植林」「神社仏閣」が含まれる。直接利益を生み出すことはないが、都市を住みやすくする効果がある
• 特殊建物：「ランドマーク」が2種類、「展示場」が1種類あり、都市を個性的にすることができる。入場料による収入も得られる
• 住宅：「マンション」「一戸建て」「別荘」の3種類がある。都市の人口増加に重要な意味を持つ建物なので、なるべく多くを建造したい
• 貸しビル：高さにより「中」「高」「超」の3ランクが用意された高層ビル。完成までに日数がかかるため、資材が揃い次第、早めに着工するとよい

ゲームをプレイする上で最も注意したいのは、「売上レポート」や「バランスシート」などの情報をまめにチェックして、会社の経営状況をしっかりと把握し続けること。会社の資金が0になると、その時点で直ちにゲームオーバーとなるため、無理な開発は禁物だ。運行中の列車やバスのコストと収入のバランスにも気をつけよう。税金の支払いにも要注意だ。利益が出ている状態でも、資金を使い過ぎていると税金の支払い時に一気にゲームオーバーになってしまうことがある。銀行から融資を受けることも可能だが、これは最後の手段と考えた方がよいだろう。株の売買を上手に利用して税金対策をするのがお勧めだ。