関数式を入力するだけで、簡単に2次元グラフを作成できるソフト。さまざまな関数のグラフを作成できるほか、関数電卓としても利用できる。グラフをアニメーション表示させることも可能。「GCalc」は、簡単な操作で多数の関数グラフを描画できるソフト。最も基本的なy=f(x)の形を持つ「(2次元の)陽関数」はもちろん、x=f(t),y=f(t)のような媒介変数を用いる「媒介変数関数」、極座標を用いる「極関数」などは、式を記述するだけで描画できる。さらにf(x,y)=nの形を持つ「陰関数」のグラフも書ける。陰関数では、nの値によってグラフは変化するが、nの数値として「リスト」を定義することが可能で、リスト中の各数値に応じた形を、同一グラフ上にプロットできるようになっている。
また、nの最大値と最小値を指定し、その区間におけるグラフの形状変化をプロットする「等高線」グラフや、不等式を定義し、その不等式を満たすエリアを塗りつぶす「領域グラフ」、f(x,y)に応じた方向と大きさをプロットできる「ベクトル場」のグラフ描画なども可能だ。
「アニメーショングラフ」機能もある。関数中に含まれるパラメータを変化させることで、グラフ形状を動画として表示するもので、パラメータが変化する速度を「ヘルツ」単位で指定できる。
グラフ作成のもととなる数式の入力形式は、数式処理ソフトで有名な「Mathematica」の形式を踏襲。関数名も「Mathematica」で使われているものに似た名称が使用され、「Mathematica」へのステップアップとしても利用できる。
作成するグラフの大きさ、色、線の種類、塗りつぶし領域のパターン、文字色などは、ユーザが自由に設定できる。作成したグラフは、BMP形式などでクリップボードにコピーすることができ、WordやExcelといった他のアプリケーションに貼り付けて利用することが可能だ。
作成したグラフは、エクスプローラ風のフォルダツリー「グラフナビ」で管理する。グラフナビでは、関数式はもちろん、グラフの表示形式、デザイン、アニメーション情報など、すべての情報を管理することが可能。作成したグラフを、あとから簡単に呼び出せるようになっている。
そのほか、キーボードからだけではなく、関数電卓風のボタンを使って、マウスだけで簡単に数式を入力を行える「数式パネル」や、グラフの拡大表示機能などが用意されている。