今回紹介する「作れる!花火セーバー」は、乱玉、尺玉、スターマインやナイアガラなど、花火大会で見られる花火をデスクトップ上で再現できるスクリーンセーバだ。定番の花火以外に顔文字やメッセージ、画像ファイルを元にした花火を打ち上げることもできる。この「作れる!花火セーバー」は、ただ起動しているだけでももちろんよいが、名前の通り「作れる」ことが大きな特徴といえるスクリーンセーバだ。その機能は「自作花火」と呼ばれており、ほんの少しの準備で花火の仲間に加えることができるので、試用する人はぜひチャレンジしてほしい。
自作花火の打ち上げ準備に必要なのは大きく分けて3ステップ。(1)設定画面の「自作花火」タブから「自作花火の新規作成」ボタンを押し、BMP/JPEG形式の画像ファイルを読み込む。(2)使用したい花火や、花火が開いたあとのまたたきを選び、明るさを調整すれば、独自形式のFWDファイルができあがる。(3)保存後、作成したファイルを選択すれば完了だ。
ちなみに画像ファイルを選ぶコツは、なるべく明るめで柄が複雑ではないものを選ぶこと。暗い画像を選ぶと、打ち上げられたときにわかりづらいし、複雑な柄のものだと細部の再現性がそれほどではないためわかりづらく感じるためだ。今回、試用の際にはベクターのロゴ画像を利用したが、白と青のメリハリの効いた画像だったため、花火になってもとても見やすくて好印象だ。なお、元とするファイルにBMP形式を選択してエラーメッセージが出てしまうときは、JPEGファイルに保存し直してから再度行うと、問題が解消されることが多かった。
もう一つの特徴といえる顔文字・メッセージ花火は、花火の打ち上げ確率などを調節できる「メイン」タブで設定を行う。設定できる項目は、文字花火のメッセージ内容(全角10文字まで)や顔文字花火をあげるかどうかの2項目。ちなみに顔文字やメッセージは、単発で打ち上げられ、あっという間に消えてしまうため、絶対見てみたい! と思う人は画面から目が離せなくなりそうだ。
このタブではそのほかに、単発モードの花火の数や、各花火が上がる確率をスライドバーで調整できる。そのほか、背景の選択(都会/橋/星/山/たまに背景なしを必要なだけチェックを付けることができる)が行える。花火の明るさに応じて、周りを明るくするかどうかや花火の形・寿命をランダムにすることも可能だ。
試用していて、可能ならばぜひ追加してほしいと思ったのが、自作花火を複数読み込める機能と、自作花火のプレビュー画面だ。前者は普通ならあり得ない花火をいくつも打ち上げてみたいという欲求にすぎないのだが、後者は自作花火にはプレビュー表示がないため、実際のスクリーンセーバを見るまで、出来の良し悪しがわからないためだ。
もちろん、現在のバージョンでも十分バリエーションが多い上、本物への再現性も高いため、花火が大好きという人はもちろん、日ごろはそれほど興味がないと思っている人にとっても十分楽しめるスクリーンセーバである。
設定画面の「システム設定」タブでは、画像解像度を640×480〜1600×1200の5段階、または現在の解像度を利用の6段階から選択できる。解像度を下げると実行速度重視、上げれば品質重視となる。同様に、カラーは16bitか32bitか現在の設定のままの3段階から選択する。色数が少ない場合は実行速度重視で、色数を増やせば品質重視となる。動作や花火の品質が気になる人は好みにカスタマイズするとよいだろう。
(佐藤 さくら)