ライン描画やテキスト表示など4種類の見せ方を選べるスクリーンセーバ。この「四色の幻」は、名前から想像できるように四つの仕掛けが用意されたスクリーンセーバだ。
背景色は黒一色とスクリーンセーバという本分を決して忘れていないのが、この「四色の幻」のよいところ。そんな大前提を持ちながらも、私たちが楽しめる要素を十分に提供してくれているのだ。
「四色の幻」で楽しめるのは、ラインセーバ、ピクチャセーバ、テキストセーバ、カスタムセーバの4種類。それぞれに何らかの設定ができるので、かなり自分好みのアレンジを施すことができる。
形状のバリエーションを無限に作り出せる「ラインセーバ」
いわゆる「ラインアート」というやつだが、「四色の幻」ではさらに、点や残像の数、移動速度を変更できる。点の数を増やすほど複雑な図形が生まれる。どの数値も上げすぎると、見ていて非常に落ち着かない図形になるので要注意だ。
画面上を画像が流れる「ピクチャセーバ」
画像を一定の方向に流すことができる。画像の動きは、左から右といったオーソドックスなものから、中心に配置された画像が画面の幅いっぱいまで拡大するといった変わったものまで、全部で13種類から選べる。そのほか、画面に表示する画像の最大数や移動量、拡大率を設定できる。選べる画像形式はBMP/MAG/JPEG形式だ。
読ませるスクリーンセーバは「テキストセーバ」におまかせ
基本的には標準の「伝言板表示」のようなもの。テキストの表示方法を「四色の幻」では「読む用」「中央を流れる」「ランダムに画面中に」の3項目から選べる。おもしろいのは「ランダムに画面中に」で、テキストセーバ設定画面の「表示文字」に入力した文字を、全角一文字ずつランダムな場所に表示してくれるのだ。実行するまではランダムな場所にまとめて表示されると思っていたので、実際に見たときは意表を突かれた。そのほか文字スピードや移動量を設定できる。
「カスタムセーバ」でスクリーンセーバを究極アレンジ
このモードでは、ある程度自由に画像や文字を表示させることができる。画像または文字の表示させたい縦/横の位置と次の動作に移るまでの時間を設定できる。12段階まで設定可能なので、例えばディスプレイと同じ解像度の画像と小さめの黒い四角形の画像を用意すれば、虫食いのような画像を作ることもできるだろう。
また「設定」画面で表示される「標準設定」は、ウェイトや文字サイズ、画像ファイルといった4種すべてまたは複数のセーバに適用される項目を設定できる。
「四色の幻」は、驚くほどさまざまな設定ができるスクリーンセーバだ。作者の作った画像を見るだけといった、いわゆる「受け身」のスクリーンセーバでは満足できないという人にお勧めしたい。
最後に、筆者の環境(Windows 2000)で起こった不具合をお伝えしておく。画像ファイルやテキストファイルをスクリーンセーバ本体のフォルダ以外から選択した場合、それらのファイルと同じ場所に初期設定ファイルができてしまった。そのため、設定変更が反映されなくなってしまう。使用したい画像やテキストファイルは、スクリーンセーバ本体と同じフォルダにコピーした方がよいだろう。
(六本木 花子)