読み込めない Standard MIDI Fileを読めるようにする
Midi It! は、Macintosh のシーケンサー・ソフトウェアで読み込めない Standard MIDI File を読めるようにするためのユーティリティー・プログラムです。
Midi It! は、正体の分からないファイルの先頭を読込み、そのファイルが Standard Midi File であるかどうか判断してファイル・タイプを 'Midi' に変更します。同時にファイル・クリエーターを予め設定されたアプリケーションのクリエーターに変更します。
Midi It! は、ファイル情報を変更するだけで、データそのものは何も加工しません。
おそらく Midi It! が最も活躍する場面は、コンピューター通信でダウンロードしたファイルが、Macintosh 以外のコンピューターで作られた Standard MIDI File の時でしょう。通常、これらのファイルのファイル・タイプは 'TEXT' や 'BINA' になっており、一般の Macintosh のシーケンサー・ソフトウェアでは読むことができません。Standard Midi File のファイル・タイプは 'Midi' と決められていて、それ以外のファイル・タイプは、例え中身のデータが正しい Standard Midi File であっても、それとは認識してくれないことが多いのです。そんな時はファイル・タイプを 'Midi' に変更してあげれば良いのです。
答えは簡単です。しかし、実際にファイル・タイプを 'Midi' に変更するためにはどうしたらいいのでしょう。いくつかの方法が考えられます。
1) ResEdit の "Get File Info" でファイルを開き、タイプを 'Midi' に変更する。
2) File Typer, File Buddy などの汎用のタイプ変更ユーティリティーを使う。
3) MIDI File Converter などの専用のタイプ変更ユーティリティーを使う。
私は、これらのいずれにも満足できませんでした。
1) ResEdit は手続きが多く、手間がかかり過ぎるし、操作を間違えると危険。
2) 汎用のタイプ変更ユーティリティーでは、そのファイルが本当は Standard MIDI File でなくとも 'Midi' にしてしまう。
3) 専用のタイプ変更ユーティリティーも同様。中には、拡張子が ".MID" なら Standard MIDI File とみなす、というものあるが、それでは自由に名前を付け替えられないし、Macintosh らしくない。
そこで、ファイル名に頼らず、ファイルを調べて本当に Standard MIDI File かどうか確かめてからファイル・タイプを 'Midi' に変更するツールを書いてみようと思い立ちました。