「SiteCruise/Personal」は、「シナリオ」という概念を導入し、このシナリオの記述に従ってブラウザをコントロールする機能を持つWeb自動閲覧ソフト。どのページをどういう順番で見るか、どのタイミングでページをめくり、どのくらいの速度でどのように画面をスクロールさせるかなど、ブラウザに表示させる内容をきめ細かく指定することができる。これにより、ユーザは煩雑なマウス操作をすることなく、TVを見ているような感覚でWeb上の情報を見ることができる。
シナリオはオートクルーズ機能などで自動生成され、「ScenarioEditor」を用いて簡単に編集することができる。シナリオの記述に用いられているTSML(Theater Scenario Markup Language)という独自言語の仕様を覚えれば、テキストエディタなどで編集することも可能だ。このシナリオだけを取り出してメールで送ったり、Web上で公開したりすることもできる。
シナリオでコントロールできるのは、オートクルーズ機能で収集されたデータだけではない。Webブラウザで表示できるタイプでありさえすれば、ローカルディスク上のファイルも自由にコントロールできる。だから、例えばデジタルカメラで撮影した画像データをスライドショウのように表示させて確認するといったことも可能になる。
そのほか、ファイルの種類をフィルタリングすることによって、指定したタイプのデータだけを表示させることや、指定したキーワードで検索エンジンからURLを取得させてシナリオを作成することもできる。シナリオによらず、「BrowserManager」を使用してビデオのリモコンを使うような感覚で、高速上映、ステップ上映、逆方向上映、ジャンプなどの操作が行える。また、Webブラウザ上だけではなくスクリーンセーバの形式で画像を表示させることも可能だ。
現バージョン(Ver.1.02)ではオフライン環境には対応していないようだが、Version 1.10からは正式対応するそうなので楽しみだ。
現状ではミラーリングや画像収集などの用途に向いているとはいえないが、Web上の情報をTVを見るような感覚で気軽に見ることができるのは便利だ。各種のプレゼンテーションやコミュニケーションのためのツールとしての使い道もあるだろう。バージョンアップを頻繁に行っている点もうれしい。
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▲ URLを指定してオートクルーズすると「シナリオ」を自動生成
▲ ビデオのリモコンのようにして、手動で上映方法の変更も可能
▲ パラメータを細かく設定して表示方法調整できる
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