「Vegas95 Proxy」は非常に多機能なWeb自動巡回ソフトだ。オーソドックスなWeb自動巡回ソフトをベースに、他の同種ソフトにある機能も可能な限り取り入れようという意欲を感じさせるソフトである。
「Vegas95 Proxy」はNetscape Navigator 2.0以降もしくはInternet Explorer 3.0以降をコントロールして、指定されたホームページを自動閲覧し、その結果をミラーに保存してゆく。自動閲覧機能はWebページだけでなく、FTPサイトにも対応している。「スケルトンモード」といって、HTMLファイルのみをダウンロードしてホームページの構成を調査するための機能や、HTTPプロキシサーバとして動作し、上記のブラウザを用いてユーザが手動で閲覧したページをすべて自動的にミラーに保存する機能もある。
さらに、ネットニュースの自動巡回機能もある。ユーザが指定したニュースグループを巡回し、投稿記事に添付された画像データや動画データを自動的にデコード・保存してくれるのだ。さらに、このソフトをNNTPプロキシサーバとして使用すると、ユーザが読んだニュースの記事中にバイナリデータが含まれている場合、これを監視して自動デコードし、分類保存するといった機能も備える。もちろん分割投稿されたデータにも対応している。
比較的めずらしい機能として、サーバサイドクリッカブルマップに対応していることが挙げられるだろう。「Vegas95 Proxy」にはサーバサイドクリッカブルマップを自動解析し、その結果を元にしてクライアントサイドクリッカブルマップに変換するといった機能もある。ただし、これはクリッカブルマップを絨毯爆撃するため、調査に時間がかかる上にサーバにかかる負荷も大きく、サーバの管理者から嫌われることが多い。使用にあたっては十分な注意が必要だ。
そのほか、連動ブラウザ機能や画像ファイル収集機能、簡易オフタイマ等々、非常に多彩な機能を誇る。ただしその分、機能の全貌を把握するのはやや難しい。ヘルプなどに記載がほとんどなく、用途や使用法などを把握するのに苦労する機能もある。豊富な機能と引き替えの部分もあるのだと思うが、バグが多少残っているようだ。筆者の環境では、まれにだがフリーズしてしまうなど、動作に若干不安定な部分があった。
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▲ 豊富な機能がコンパクトにまとめられている
▲ 自動閲覧を実行するとブラウザをコントロールしてデータを収集する
▲ ネットニュースの自動巡回機能も装備
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