テキストエディタやワープロソフトでのテキスト編集中に、テキスト中の数式をそのまま計算してくれる常駐型電卓ソフト。編集中のテキストから計算したい数式部分を選択してホットキーを押すだけなので、「SCAP」の存在をほとんど意識することがない。
「SCAP」では、計算結果の出力方法によって、結果を数式の直後に書き込む「挿入計算」と計算結果を数式に置き換える「置換計算」の2種類の計算が可能で、それぞれにホットキーを設定することができる。
括弧や四則演算の優先順位は、実際の計算規則に則る。数値の表記は16進表記、対数表記にも対応。累乗や剰余、論理演算も可能で、さらに三角関数、逆三角関数、指数関数、対数関数の計算をすることもできる。
数式の記入に全角/半角、英字大文字/英字小文字の区別ははなく、これらが混在していても問題なく計算することができる。また、数式中にある空白やカンマ、数値直前の円記号(¥)、漢字などはすべて計算時には無視される。したがって、
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- (500円+300円)* 12日 / 8人=
のような、単位や全角/半角が混在した数式でも、そのままの形で選択・計算することが可能だ。
テキストの編集中でないときは、タスクトレイアイコンから呼び出す「SCAP PAD」での計算が可能だ。「SCAP PAD」では編集エリアに数式を入力して【Enter】キーを押すことで計算が実行される。数式をクリップボードから貼り付けたり、計算結果もしくは数式と計算結果をクリップボードに送ったりすることもできる。また、編集エリアの内容を計算結果だけにする機能もあり、計算結果に続けて次の計算をしたいときなどに便利。ドロップダウンリストには過去の計算履歴が表示される。
「SCAP」での実際の動作は、選択範囲を【Ctrl】+【C】でコピー(挿入計算)または【Ctrl】+【X】で切り取り、計算を行ったあとに【Ctrl】+【V】で貼り付けるという手順を踏んでいる。そのため、このWindows標準キー操作が効かないアプリケーションでは、初期状態のままでは挿入計算、置換計算が使えない。そうしたアプリケーションでは、SCAP.INIファイルを編集してアプリケーション別のキー操作を設定することで、問題なく使えるようになる。