紙文書に書かれた文字をデータとしてExcelやWordに取り込むOCRソフト。ExcelやWordのアドインとして機能し、Excel/Wordのツールバーからワンタッチで取り込める。年賀状作成ソフトでの宛名印刷は便利なのだが、問題はその前の段階、住所録作りだろう。住所録作成補助機能もかなり充実してきてはいるが、それでも基本的には一件一件、手入力することになるのは変わりない。
そこでオススメしたいのが「OCR(文字認識)ソフト」だ。相手から届いたはがきをスキャナにかけ、住所や電話番号などの情報をデータとして取り込めば、そのまま住所録に移せる──これで住所録作りの手間を格段に減らすことができるというわけだ。
「ワンタッチOCR for Excel & Word」は、ExcelおよびWordの機能を拡張するアドインソフト。インストールすると、ExcelとWordのツールバーに「ワンタッチOCR for Excel & Word」の機能を呼び出すメニューとツールボタンが追加される。紙文書から文字をデータとして取得したいときには、ツールバーの「取り込み」ボタンを押せばよい。スキャナに関する設定なども不要で、これだけでデータを取り込める。
取り込みの方法には「自動実行」と「ステップごとに処理を選択して実行」がある。「自動実行」は原稿の向きや傾きの補正、文字認識、Excel/Wordへの転送などをすべて自動で行うもの。「ステップごと」は、これらを個別に指定しながら取り込んでいく。最初は「ステップごと」がよい。「ステップごと」に手順を進めていくと、スキャン画像の中で文字認識する部分を指定したり、誤認識を訂正したりできる。誤認識の訂正では、似た文字の候補が表示されるので、その中から正しい文字を選んで修正することが可能だ。
ExcelやWordに転送する際に、テキスト/データで転送するモードと、レイアウトを再現しながら転送するモードを選択できる。住所録に利用するには、Excelから「データ利用」モードで取り込むと、効率よくエクスポートを行える。