「プロ版」で最も注目したいのが、翻訳機能だ。
テキストデータを読み取ったらウィンドウ右下のボタンをクリックすると、Google翻訳のウィンドウが開き、翻訳結果が表示される仕組みで、英語の文献やネットで購入した海外製品の取扱説明書をスキャンして翻訳する、という作業を容易に行なう事ができる。読み取る言語を日本語に設定している場合は英語に翻訳され、日本語以外に設定している場合は日本語に翻訳される。もちろんGoogle翻訳のウィンドウで言語を変更すれば多言語への翻訳も可能だ。
さらに、過去に読み取った画像とテキストデータは「読み取り履歴」に保存されるようになった為、後日必要になった場合でも簡単に呼び出す事ができる。同じ資料を何度もスキャンする必要がなくなるので、仕事で定期的にOCRを使うユーザには便利な機能だ。履歴の保存数は件数や日数で調整できる。
ただし、さまざまなフォントが混在する文章や手書きの文字をスキャンした場合の認識精度は今ひとつだったため、こういった類の原稿を一括でテキストファイルに変換するというような使い方をする場合はあまりおすすめできない。やるとしても読み取り後に目視でのチェックは必要になるだろう。
また、パソコンのスペックが低い場合は読み込みに時間がかかる場合がある。特に、スペックの低いパソコンで文字数の多い原稿などを読み込む場合は、読み込み処理が完了するまでに数分かかる事もあるので、こういった場合は「画面から読み取り」モードなどを使って、必要な箇所だけをテキスト化する方が効率的だろう。
読み取り精度・翻訳精度については、Google社のOCRエンジン・翻訳エンジンを利用しているだけあって十分に満足できるレベルだ。無料体験版が用意されており購入前に使用感を確認することができるので、OCRソフトを初めて使うユーザにはぜひ試してみていただきたい。