原稿を執筆するにあたり、まずは対象ソフトの「ソフト詳細説明」を読むのだが、そこで目にした「適用COPY」「短絡COPY」「空虚COPY」って何じゃいな!? と興味を惹かれた。「くうきょコピー」って……。「短絡COPY」「空虚COPY」は、どのような動作モードなのか、すぐに理解できたが、「適用COPY」だけは「ソフト詳細説明」の説明文ではよくわからず、作者ホームページの「詳細設定」を読んで、何となくイメージをつかむことができ、実際に試用してみて合点がいった。すでに「先フォルダ」にバックアップは取っているものの、その後「元フォルダ」側で名前を変更したり、サブフォルダへ移動したりしたファイルが大量に存在する場合、「適用COPY」は確かに処理の時間短縮に役に立つ。
本文に書いた以外の細かな点では、「元フォルダ」「先フォルダ」のドライブ表示をドライブレターとボリューム名とで切り替えられたり、各バックアップ設定を実行するためのショートカットを作成できたりと気が利いている。バックアップ終了後の動作指定は、「そのまま」「閉じる」「スタンバイ」「休止状態」「シャットダウン」から選択できる。
一点だけ気になったのが、「適用COPYする」「短絡COPYする」でのファイル容量指定。それぞれ「×Byte以上のファイルが対象」という指定(最小1Byteから最大1G Byteまで)ができるようになっているのだが、どうもこの指定が正常に機能していないように思う。筆者のテストした2台の環境(今回は2台ともWindows 7だったが)では、この指定に関してはどちらも期待通りに動作しなかった。
バックアップソフトとしては、やや素っ気ないインタフェース(失礼!)にも感じられるが、「複数のバックアップ設定を作成し、それぞれを頻繁に実行したい」という方には、非常に使いやすいソフトだ。
(由利 知里)