何らかの事情で「どうしても異体字を使いたい」といった場合に重宝するソフト。ほとんどの漢字をカバーする「IPAmj明朝」を同時にインストールできるため、インストール後、目的の漢字を検索して「Word」などに貼り付け、すぐに利用することができる。漢字は「読み」「部首」「総画数」または「Unicode」で簡単に検索することができ、使い方で特に難しいところはない。強いていえば、目的に応じて、表示フォントの「IPAmj明朝フォント」への切り替えを忘れないことと、表示モードの「テキスト」「リッチテキスト」を適切(?)に切り替えることくらいだろうか。
インストールすると、デスクトップには「漢字博士」「漢字表」二つのショートカットアイコンが作成される。「漢字表」をクリックすると、「旧JIS新JIS対比表」に加え、「たかはし」「やまざき」などの異体字が並ぶ「IPA人名熟語表」、「IPAmj明朝」文字のデータリスト「MJ文字情報一覧表(文字情報基盤 文字情報一覧表)」の三つのファイルを閲覧できる。特に「MJ文字情報一覧表」は、日頃ほとんどお目にかかることのないような漢字がリストでずらっと並ぶので、眺めているだけでも結構、おもしろい。
(津布久 樹)