ソフトを開発しようと思った動機、背景
昔、「MiGrep」という検索ソフトを開発して、私のホームページやこのVectorさんで公開していたのですが、10年前のバージョンアップ候補版の公開を最後に仕事が忙しくなって手を付けられなくなり、公開を終了していました。この旧版「MiGrep」は、もともと私自身が「仕事上の文書類やプログラムソースファイル内に目的の語句があるかどうかを簡単に検索したい」という欲求を満たすために作成したのですが、最近、またプログラミングを再開したことでファイル内の語句検索を簡単に行いたいという欲求が高まっていました。そうした中で、最新の開発環境であるDephiのStarter版が無償で使用できるようになったこともあり、この最新環境で「MiGrep」を一から作り直してみようと思い立ちました。
名称を「MiGrep2」としたのは「『MiGrep』の機能を踏襲しながらも一から作り直しており、中身は別物」という意味を込めたからです。
開発中に苦労した点
旧版ではエクスプローラのコンテキストメニュー拡張と「MiGrep」本体のハンドリングに問題があり、最終版ではうまく動作してくれなくなった反省を踏まえて、どうすれば安定動作を実現できるかが悩んだところです。
結果的には、旧版ではエクスプローラ拡張と「MiGrep」本体の二段構成であったものを、「MiGrep2」ではエクスプローラ拡張部分、コンテキストメニューから実行された際に起動するランチャーと「MiGrep2」本体の三段構成にすることで、コンテキストメニューから起動しても「MiGrep2」を単独で起動した場合と変わらない動作が保証できるようになりました。またこのことで、今後バージョンアップする際には「MiGrep2」本体のみに集中できるメリットも得られました。
ユーザにお薦めする使い方
もちろん「MiGrep2」単独で使用してもよいのですが、普段エクスプローラをよく使用する方であれば、エクスプローラ上で検索したいフォルダやファイルを選択して(複数選択可)、コンテキストメニューから「MiGrepでGrep...」を実行してがんがん検索するのがお勧めです。
また、hishidaさんが開発された「xdoc2txt」を使用することで、Microsoft Office文書やPDF文書も高速に語句検索できるようになりますので、ぜひ、使用してみてください。
今後のバージョンアップ予定
旧版「MiGrep」にあって「MiGrep2」にないものとして、内蔵ビューアと検索語句の一括置換機能があります。多くのみなさんはそれぞれお気に入りのテキストエディタがあると思いますので、内蔵ビューアについては実装予定はないのですが(ちなみにテキストエディタを指定しない場合はWindows標準の「メモ帳」が起動します)、一括置換機能は今後、自分自身が必要になれば、実装するかもしれません。
(M&I)