タイムスタンプを編集・変更するソフトにもいろいろあるが、「NewFileTime」にはなかなかユニークな機能が多い。更新日時・作成日時・アクセス日時のタイムスタンプの変更を、日付と時刻でそれぞれ個別に選択・指定できるのは自由度が高い上に操作が明解。編集対象として「ファイルだけ」や「フォルダだけ」をフィルタリングできるのも使い勝手がよい。日時の編集では、特定の日時にセットして全ファイルのタイムスタンプを統一できるだけではなく、元のタイムスタンプを基準にオフセット値を指定したり、現在を基準に設定したりすることも可能だ。
オフセット値での指定では、元のタイムスタンプに対してオフセットされるため、変更後のタイムスタンプが統一されるわけではないが、現在を基準にする場合は「オフセット指定でなおかつ全ファイルの日付を統一」でき、使い分けることができる。また、プレビュー機能でファイルごとに元のタイムスタンプと新しいタイムスタンプをチェックできるのも、オフセット指定の特徴を活かしたうれしい配慮といえる。
なお、ウィンドウサイズが固定なこともあり、変更対象のファイル/フォルダが表示されるリストエリアがさほど大きくない。大量のファイル/フォルダをひとつずつプレビューしてゆくような使い方にはあまり向いていない(そのわりに、リストへの登録そのものは多数のファイルを扱うのにも便利な仕様なのだが)。
そこで、もし多くのファイルを扱いたい場合は、エクスポートでいったんテキストファイルに書き出してから、表計算ソフトやテキストエディタなどで編集するとよい。大きなウィンドウで作業できるし、一括置換や場合によっては正規表現なども使えるので、ファイルごとに異なるタイムスタンプを指定する場合は作業の手間が省けるだろう。あとは「NewFileTime」へもう一度インポートして一括処理すれば、タイムスタンプの変更が完了する。
(福住 護)