クリーンアップのように絶対にやった方がよいメンテナンスを手軽に自動処理してくれるだけでなく、“必須”とまではいかないが、パフォーマンスや使い勝手の向上につながる可能性がある、より細かいチューニングを勧めてくれる「システムアドバイザ」も備えた、いわば“二段構え”の総合メンテナンスソフト。診断機能は、ユーザに適用対象の選択を求めるといったこともなく、おまかせですべて処理してくれるのに対し、「システムアドバイザ」は文字通りガイド的な役割で、適用するかどうかはユーザの判断に委ねられている、実際には検出された全項目が適用対象としてマークされているので、除外したいものだけをスキップして一括設定するのが便利だ(もちろん特定の項目だけに適用することも可能)。
筆者のパソコンで表示された例をいくつか紹介すると、
- グラフィックカードのアップグレード推奨
- ユーザログオンの自動化
- スリープ解除時のパスワード入力無効化
- シャットダウン速度の高速化
- IndexingサービスやError Reportingサービスの無効化
といった細かいカスタマイズのほか、- デフラグの実行や自動メンテナンスの推奨
- 電源プランの設定
- 内蔵カメラやマイク、位置情報の無効化
- 長期間使用していないソフトのアンインストール
といったアドバイスも見られた。もうひとつの特徴は、Windows 10専用の設定が独立した画面にまとめられた「Win 10 Tweaker」だ。Wi-Fiの自動接続をOFFにしたり、位置情報やユーザデータの自動同期を無効化したりすることで、プライバシーの安全性を高めたり、Cortanaを無効化して、パフォーマンスの低下を抑えたりといった設定の変更をON/OFFの切り替えだけで簡単に行える。
どの機能も難しい知識は不要で、有効化/無効化といった簡単な選択だけで利用できるのは便利。もし設定の変更やクリーンアップ後に調子がおかしくなったとしても、バックアップから簡単に復元できるので安心だ。
その一方で「すべてのツール」では「Disk Defrag」「Resistry Cleaner」などを個別に実行することが可能。こちらはうって変わってオプションを細かく指定できるので、上級者のニーズにも応えてくれそうだ。
さらに1ライセンスで3台までのパソコンにインストールできるのも大きな魅力だ。
(福住 護)