簡単にいってしまうと「リムーバブルメディアに入れて持ち歩けるようにした『スタートメニュー』」。つまり「CodySafe」自体がWindowsのスタートメニュー同様に、アプリケーションの起動やドキュメントフォルダへのアクセスを行えるメニューとして動作する。そこへさらに、ポータブルアプリケーション配布サイトへのアクセスとメニューアイテムの管理機能がついたものと思っていただけばよいだろう。CodySafeメニューのアイテムは、アプリケーションのグループを設定しておくと、サブフォルダごとに分けて表示される。ランチャとしての操作はスタートメニューにかなり近い。外出先でWindowsパソコンを借りたら、まず「CodySafe」を起動すれば、自分だけの専用メニューを利用できる。加えてインストール時にドキュメント保存用フォルダも自動的に作られるので、“This software tool turns your USB portable drive to a computer-on-stick”というキャッチフレーズ通り、まさに小さなパソコンを持ち歩く感覚といえる。
メディアの紛失に備えて連絡先を記録しておける「Find-If-Lost」はなかなかユニークな機能だが、もちろん拾得した人の善意によって成り立っている。できればドキュメント用フォルダだけでも暗号化して秘匿するなどの対策を講じたい。メディア自体を暗号化ドライブにしてしまうとReadme.txtの存在もわからなくなるため、所有者の個人情報が漏れる心配はなくなる一方、返却される可能性もほぼ消える。このあたりは、あちら立てればこちらが立たずで、利用者の判断に委ねられるところだ。
ポータブルアプリケーションのダウンロードサイトでは、海外製のポータブルアプリケーションがカテゴリー別に整理され、さまざまなソフトを入手できる。いくつかアプリケーションをダウンロードしてみたところ、このサイトやPortableApps.comで入手できるソフトの中には、インストーラを実行すると自動的にCodySafeドライブを認識し、CodySafeメニューにアイテムとして登録してくれるものがあるようだ(さらにはインストール後、すでに日本語表記に設定されているものもあった)。ただしその一方では、インストールは行うもののアイテム登録まではしないものもあったので、そのようなときは「アプリケーションの管理」から手作業で設定しよう。もちろんインストーラがなく、単にアーカイブ(書庫)を展開して、実行ファイルを起動するタイプのソフトでも同様だ。
(福住 護)