Windowsにプログラムをインストールすると、関連ファイルに付随して作業用フォルダが作られたり、レジストリに設定情報が書き込まれたりする。問題は、当該プログラムのアンインストール後も往々にしてこれらが消えることなく、残り続けるという点だ。おかげで知らない間にハードディスクには、使う機会もないファイルが「ゴミ」としてたまったり、レジストリを肥大化させて、起動速度の低下を招いたり、ひどいときにはシステムエラーの原因になったりする。「Wise Program Uninstaller」は、そんなことにならないように、毎回きれいに掃除してしまおうというソフト。単なるアンインストールとは異なり、プログラムに関連するファイル/フォルダ、レジストリエントリなどまで消し去ってくれる。いわゆる快適化ソフトのように「無駄なファイルを一括処理してくれる」のとも異なり、プログラムひとつずつに対して実行する必要があるが、その分、処理は徹底している。
試しに、少し前に原稿執筆で試用したアプリケーションをアンインストールしてみたところ、関連ファイルだけでなく、原稿を保存しているフォルダまでが検出され、削除候補になっていた。フォルダ名がアプリケーション名に準じていたのでスキャンに引っかかったのだろうが、単にインストール先やAppDataフォルダだけ調べるのではなく、ディスク全体をきちんとチェックしている証だろう。
アプリケーションだけでなく、細かいセキュリティアップデートまで個別にアンインストールできたり、いったん削除した関連ファイルをログ画面から復元できたりなど、細かい部分への配慮もうれしい。もちろん、すでにアンインストール済みのプログラムが残していったゴミまでは処理してくれないが、そこはほかのクリーンアップソフトを併用しながら、クリーンな環境を維持してゆきたい。
(福住 護)