二つのフォルダの内容を比較し、一方から転送したり、相互に同期を取ったりというソフトは多いが、「Saboon!」の場合は、さらに第三の「保存先」フォルダを指定し、そこにコピーや移動を行う点がユニーク。参照元(仮にフォルダ1とする)と参照先(同様にフォルダ2)の内容を比較して、フォルダ1とフォルダ2の中にそれぞれ同じファイルがあれば何も起きないが、ファイルがフォルダ1にだけ存在する場合は、当該ファイルが保存先にコピーまたは移動される。
押さえておきたいのは、フォルダ2にだけ新しいファイルが存在したとしても処理は行われない、つまり「コピーや移動の対象となるのは参照元であるフォルダ1」だという点。また、フォルダ1とフォルダ2にそれぞれ同名ファイルが存在し、なおかつフォルダ2の方が更新時間が新しい場合も、移動やコピーが行われるようなので、このあたりはしっかり理解しておきたい。
独自性の強いソフトだけに、パターンにうまくはまればファイル管理の効率をかなりアップしてくれるはず。オプション設定ひとつで、逆に一致したファイルだけを処理できる「逆Saboon!」モードも便利だ。
(福住 護)