ファイルの断片化が大量に発生するとWindowsのディスクアクセス速度を低下させ、プログラムの実行速度が低下する。「ディスクフラグメンテーション」という現象だが、これはある程度長期にわたってパソコンを使い続けた場合、ハードウェアは変わっていないのに「パソコンが重くなった」と感じられるようになる原因のひとつだ(パソコンが“重くなる”理由はほかにもいろいろあるので、常にフラグメンテーションが原因とは限らない)。このフラグメンテーションを解消するのが「デフラグソフト」だ。デフラグ機能は、WindowsではWindows 95の時代からずっとOSに標準で搭載されてきた。Windows 8/7では自動でデフラグが行われるので、すっかり目立たない存在になってしまっているが、デフラグ機能自体は搭載されている。にもかかわらず、単体のデフラグソフトというジャンルはずっとなくなっていない上、このジャンルのソフトには有料のものが多い。
一般論として、Windows標準の機能があるのに別途、インストールが必要な単体ソフトが存在するのは、標準機能では機能や性能面で不足を感じることが多いからだ。実際、Windows標準のデフラグはスケジューリング機能がないなど、機能的にはかなり不満が残る。
そこで「Smart Defrag 3」だ。フリーでありながら、機能は市販のデフラグソフトと比べても遜色ない。それどころか、むしろ市販ソフトよりも機能が多いと思われる面もある。実際、デフラグの性能はWindowsの標準機能とは段違いだし、ほかの同種の(有料)ソフトと比較してもまったく不満はない。必要は感じていても市販ソフトの購入まで思い切れないという人にとっては非常に魅力的だろう。まずは試してみて、自分の用途にあっているかどうか、簡単に調べられるのもよい。長期にわたって同じパソコンを使っている人には、ぜひとも試してみていただきたいソフトだ。
(天野 司)