Windows上のファイル/フォルダは「ごみ箱に入れて、そのごみ箱を空にする」という操作によって、ユーザの目からは消える。しかし、この状態では、Windowsシステムがそのデータ領域の利用(上書き)を許可するものの、ハードディスク上にはデータが残っている。この領域に「強制的に別のデータを上書きすることでデータの痕跡を消し去り、復元できる可能性をなくす」というのがファイル完全消去ソフトのコンセプトだ。「File Shredder」は、シンプルな1回から最高35回まで5種類の削除アルゴリズムを備え、パーソナルからビジネスまで幅広い用途で使える。安全度の高い削除方式を採用していながら、シンプルな作りで使いやすいのも特徴。メイン画面はエクスプローラに似た使い勝手で、登録したフォルダにあるファイルを画面上で確認できるなど、直感的にわかりやすい。コンテキスト(右クリック)メニューからも完全消去を実行できるので、単一のファイル/フォルダを削除したいときには、こちらを利用するとよい。
完全消去したファイル/フォルダは元に戻せないため、削除前には必ず確認ダイアログが表示されるが、オプションで「確認ダイアログを表示せず、即時削除」という設定も選択できる。
(坂下 凡平)