ソフトを開発しようと思った動機、背景
開発に着手したのはもうずいぶん昔(おそらく10年以上前)になりますが、当時はHTMLエディタというのはそんなに多くなかったように思います。それに複数編集可能なものがなかったので、MDI(Multi-Document Interface:ひとつのアプリケーションで複数のファイルを編集可能)形式のものを作成しようと思いました。最初は遊び半分で作っていたのですが、意外に反響があったため、いろいろなユーザさまの意見を取り入れて更新を進めてきました。「かゆいところに手が届く」──そういうHTMLエディタを目指そうと思いました。それに当時は、IEとNN(Netscape Navigator)がブラウザ対決しているという時代で、HTMLで見栄えを表現するための専用タグがいろいろと出てきて、正確かつきれいなHTMLコードを書くことに対して意識しない人を増やしていっただけで、これはあまりよろしくないな……ということで、開発にさらに力を入れるようになりました。
開発中に苦労した点
やはり、万人受けするアプリケーションを作成するということに対しては、非常に苦労しました。試行錯誤して、意見を聞いて反映して……の繰り返しです。また、バージョンアップごとにソースコードは肥大化し、エラーチェックなどは私一人では大変でした。そのたびに、ユーザさまからエラーや要望などをいただき、ここまで築き上られたことに対しては非常に感謝しております。
それに加えて、XHTMLが出てきたときには少し厄介だったかもしれません。いろいろW3CからHTMLの規格が勧告されるたびに、アプリケーションの方も微妙に手直ししていかなければならなかったので、これからはあまり規格を大幅に変えないでほしいところです(笑)。
ユーザにお勧めする使い方
当ソフトウェアはHTMLおよびWebサイト制作に特化されています。HTMLの文法(XHTMLなど)に応じて、入力支援を自動的に切り替え、入力をより速く、文法に正確なコードをはき出します。言語ごとのスクリプトの色分けは他エディタでも可能ですが、Perl/PHPといったものに対して構造化を行ったり、リアルタイムでCGIをプレビューしたり、文法チェックを行ったりといったような機能はなかなかないと思っております。
また、ボタンひとつで簡単にFTPアップロードできるのも便利な機能ですので、ぜひ使ってください。ソフトウェア上から一括でアップロードすることも可能です。最近のバージョンではプロジェクト機能なども搭載されており、それに加えてローカルPCのパスとアップロード先のパスとを関連付けしておけば、FTP時にローカル上のファイルのパスから自動的に登録されているサーバを判別しますので、複数サイトの管理も非常に楽になりました。
今後のバージョンアップ予定
現在はHTMLで記述するよりもblogやWikiが流行ってしまったため、個人でサイトを作れる人は減ってしまったかもしれません。将来的にはHTML5などが実用化されて主流になれば、対応したいと思っております。「HTML5対応に向けて、こういう仕様にしたらどうだろうか?」というような要望あれば、ぜひ教えてもらえればうれしいです。
(jacs)