Windows系OSの特徴として「ほかのOSに比べると、OSを構成するファイルの数が非常に多い」ことが挙げられる。どのようなファイル構成にするかはOSの設計思想に関わる問題であり、どの方式が優れているかは必ずしも断言できない。ただWindowsの場合、OSのサイズが大きいことはもとより、非常に多くのファイルが存在することで、「どのファイルがどのような用途に使われるのか」が、わかりづらくなっていることは確かだ。それを知らなかったからといって、Windowsを使用する上で致命的な問題となるわけでは、もちろんない。しかし、こうした見通しの悪さは、例えば「いらないファイル」を削除したい、といった場合に影響してくる。Windowsフォルダの内容を見て、すべてのファイルについて「これは必要」「これは不要」を正確に言い当てられる人はなかなかいないだろう。たいていの場合、「必要か不要かわからないままファイルを削除することができず、ディスク領域が無意味に消費されている」──そうした状態になっているはずだ。
「最近はハードディスクの容量も大きくなったからよいだろう」という考え方もある。だが、不要なファイルを置いておくだけで、必要なファイルの検索は遅くなるし、SSDなど高価なデバイスでは、わずかな容量でも貴重なもの。「不要なものであれば、削除してしまってディスク容量を空けたい」と考えるのは当然だ。
そこで「CleanMyPC」の出番だ。難しい判断は一切不要で、削除できるファイルを確実にリストアップしてくれる。今回筆者は、およそ1年使用したWindows 7マシンで試したが、わずか数秒のスキャンだけで、4.38GBもの空き容量を増やせると表示された。DVDにして1枚分、馬鹿にならない容量だ。
不要ファイルの削除以外にも、パソコンを高速化する仕組みを数多く備える。特にノートパソコンなどで使用する場合にはメリットの大きなユーティリティだ。
(天野 司)