ソフトを開発しようと思った動機、背景
「自炊」をしようと、書籍をスキャナで取り込む作業を多く行っています。スキャナで取り込んだあとで余白部分をトリミング作業をしているのですが、そのときに書籍のカバーや表紙は一冊一冊どれも少しずつサイズが異なり、また、必ずしも正確な長方形でもないため、画像を細かく目で見ながらの手作業が基本です。そうした作業は、例えば「GIMP」のような高機能なソフトであれば可能ですが、高機能であるために手順・手数が多く、必要で逆に不便さを感じていました。また、画像は等倍表示では大抵液晶モニタに収まらないような大サイズですので、トリミングする際に上下左右の辺を順に拡大して位置決めをするのが、非常に面倒で苦痛だったというのが「kujira」開発の動機です。
上下左右の辺を自動的に拡大表示して便利にトリミングしようというのが一番の目的でしたが、それに合わせて「傾き補正」「平行四辺形歪み補正」「画像分割補正」機能も追加してあります。どれも自炊ファイルを扱うのに必要で作成した機能です。
開発中に苦労した点
当初、必要な最小限の機能のみでソフトを作って、バージョンアップを行うつもりはありませんでした。結局はあとになってバージョンアップを行ったのですが、後先を考えない設計をしていましたので、機能を追加しようとしたときにかなりの量の作業が必要になってしまいました。
ユーザにお勧めする使い方
自分では自炊目的のスキャン画像のために開発しましたが、デジカメ写真でもパソコンのスクリーンショットでも、特に大サイズの画像には便利に使えるのではないでしょうか。また、いくつかの機能を「ステップ」という形で搭載していますが、特定のステップだけを使用することもできます。特に、平行四辺形歪み補正や画像分割は、ほかのソフトよりも少ない手間で、簡単に行うことができるはずです。
今後のバージョンアップ予定
現状は自分自身、必要十分な状態で使っていることもあり、近々のバージョンアップ予定はありませんが、今後も自炊をしていて必要な機能が出てきた際には、バージョンアップを行うかもしれません。
(NU)