OS X Mountain LionやRetinaディスプレイなど、Macの最新ソフトウェア/ハードウェアに対応し、操作性も一層シェイプアップされた、使いやすい仮想環境ソフト。Windows 8にもいち早く対応するなど、ユーザの期待に応える姿勢に好感が持てる。再起動してOSを切り替えることで、MacをそのままWindowsマシンのように利用できる「Boot Camp」とは発想が異なり、OS Xを残したままでWindowsアプリケーションを使えるのが何よりも便利。しかも両方のOSがシームレスに統合され、「ユニティ」モードではWindowsアプリケーションがMacアプリケーションとして動作していると錯覚させるほどだ。
インストールするとメニューバー右側(ステータスメニュー)に「VMware Fusion」のアイコンが常駐し、ここからWindowsのスタートメニューと同等のアプリケーションメニューを利用できる。例えば、Windowsアプリケーションの起動、エクスプローラによるフォルダのオープン、ハードウェアの接続/取り外し、Windowsのサスペンド/シャットダウン/再起動といった操作を行える。
もちろん、Macで使っていた外部ストレージなどの周辺機器もそのまま利用することが可能。しかもUSBストレージを接続すると、MacとWindowsのどちらで認識させるかを確認するダイアログが開くなど、細かいところまで行き届いている。
気になる動作速度だが、筆者の環境(Mac mini(Mid 2011):Core i5 2.5GHz、メモリ8GB)では、IE 9によるブラウズも快適に動作し、Windows Media Player 12でのムービー(WMV)再生なども滞りなく実行できた。
(坂下 凡平)