「その写真を撮ったのはいつか?」だけではなく、「そのとき我が家はどんな状態だったか」といったことまでを思い出させてくれるソフト。「撮影日時さえわかれば、家族に関するおよその状況は思い出せる」という人が大多数ではあるだろうが、「早幾年」のすごいところは、100件もの項目を登録できる点だ。さすがにこれだけの情報を覚えておくのは大変だろうから、例えば「初デート」だとか「バンドの結成日」「はじめて人前でステージに立った日」といった項目をどんどん登録しておくと、あとあと楽しそうだ。
「早幾年」には、画像の表示機能ももちろんあるが、基本はあくまで「撮影時の年齢や記念日からの経過日数などを表示するソフト」と考えた方がよいだろう。というのも、ウィンドウサイズが固定されており、拡大表示モードに切り替えても、小さな表示エリア内をドラッグして表示させるしかないし、画像を表示させるにはファイルをドラッグ&ドロップする必要があるなど、もともとビューアとしての性格は薄いと思われるからだ。
単に画像を選んで年齢や記念日を確認するだけでも楽しめるが、「データを埋め込んだファイルを作成し、Exif情報の表示が可能な画像ビューアで表示する」といった形で、ほかのアプリケーションと連携させれば、さらに楽しみが増しそうだ。そういう意味では、複数の画像に一括してデータを埋め込むためのバッチ処理機能などがあってもおもしろいのではないかと思う。
(福住 護)