ソフトを開発しようと思った動機、背景
みなさんご承知の通り、近年ハードディスクの値下がりとともに、企業や家庭内にコンテンツやストレージが溢れかえるような状況となっています。企業の場合、従来はシステム管理者が各ファイルサーバを人力で運用・管理していたものの、システム部門の人員が増えない中でサーバだけが増え続けた結果、従来型の運用・管理が限界に近づいてきています。もし、あなたがシステム管理者だったら、現場から「またディスクを増設してほしい」とか「ストレージの速度が遅い」などの文句をいわれたり、メンテナンスのために夜間や休日に作業をしなければならなかったり、バックアップトラブルに悩まされたりしたことはないでしょうか。「VVAULT」は、そんな日々苦労しているシステム管理者の方々が、「もっとファイルサーバを手軽に運用・管理する」ために開発されました。
開発中に苦労した点
従来のストレージ仮想化製品は、専用ハードウェアに特殊なOSを実装したブラックボックス型のものがほとんどでしたが、「VVAULT」では、より構造をシンプルにするため、Windowsのファイルシステムとメタデータ管理用のリレーショナルデータベース(RDB)を組み合わせて実現しています。一般的に、RDBの動作速度はファイルシステムに比べて100倍程度遅いため、この組み合わせでそのまま実装してしまうと、ファイルシステムとしては使いものにならない動作速度となってしまいます。
「VVAULT」の場合も、最初に開発したプロトタイプでは動作速度が実用域に達せず、非常に苦労しましたが、これまで開発してきたコンテンツ管理システムなどのノウハウを生かして、最適化されたテーブル構造や高度なキャッシュシステムを組み込むことにより、実用的な動作速度を実現いたしました。
ユーザにお勧めする使い方
「VVAULT」は、フリーミアム型のソフトウェアです。インストーラに付属する「Basic」ライセンスは、ほぼ全機能が永続的かつ無償でご利用いただけます(期間限定の評価版ではありません)。ストレージの仮想化に興味がおありの方は、無償の「VVAULT Basic」をお使いいただき、その便利さをぜひ、ご体感ください。さらに上位機能をご要望の場合や、サポートサービスを必要とされる方は、本サイトより上位ライセンスをご購入いただけます。
今後のバージョンアップ予定
次期メジャーリリースでは、「VVAULT」がインストールされたサーバ間で、ディザスタリカバリ(DR)機能がご利用いただけるようになる予定です。また、クラウドサービスへの対応やスナップショット型のバックアップ機能についても、開発を予定しています。
((株)オレガ)