戦闘を中心に楽しめるダンジョンRPG。ゲームのメインはキャラクタによる会話だ。一見すると地味に見える地術だが、種類が豊富で、効果もさまざま。魔物との戦闘では、使う地術を選ぶだけで楽しい。通常攻撃に比べて地術の威力が高く、攻撃がバンバン決まるため、とにかく気持ちがよい。さらに、地術周りの育成が楽しく、お気に入りのキャラクタを育てるだけでも、かなりやり応えがある。
エンカウント率が高く、レベル上げをしないと、なかなかダンジョンの先に進むことはできない。にもかかわらず、戦闘は爽快感があり、レベル上げをしているときも飽きることはない。むしろ没頭してしまい、あっという間に5時間が過ぎてしまった。
どこでもセーブできるわけではないが、すぐに村に戻れるアイテムが用意されていたり、ダンジョンの各所にワープポイントがあったりと、痒いところに手が届く親切設計もうれしい。戦闘の難易度と、ストレスを感じさせない設定が絶妙のバランスで、非常に優れた戦闘システムだといえる。
地術発明に加え、アイテム図鑑や魔物図鑑を埋めたり、サブクエストやフリーダンジョン「豊土のほこら」に挑戦したりと、やり込み要素も満載。1周は約10時間から12時間程度だが、2周目以降も楽しめる作りで、かなりの時間遊ぶことができる。「歯ごたえのある戦闘を楽しみたい」という方には、ぜひ手にとっていただきたい、優れたダンジョンRPGだ。
(早川 陽子)