コマンドをキーボード入力することでアイテムを開くことができる、いわゆるコマンドライン型のプログラムランチャ。文字列入力中にプログラムを起動する必要ができたとき、キーボードから手を離さずに操作できるのが、この種のソフトのメリット。「マウスを使うランチャとキーボードランチャを使い分けている」という人も少なくないのではないか。「Launchy」でありがたいのは、何といっても「アイテムを一つひとつ登録する必要がない」こと。フォルダを指定しておけば、その中にある実行ファイルやリンクなどを自動で読み込んで登録してくれるので、ランチャに付きものの面倒な作業を省略できてしまう。といって、それだけですべてが賄えるわけではないことに注意は必要だ。
というのも、スタートメニューには日本語で登録されるプログラムも存在するからだ。例えば、“定番”テキストエディタ「秀丸エディタ」は「秀丸.lnk」としてスタートメニューに登録される。したがって「hidemaru」と入力しても起動はしない。もちろん「秀丸」と入力すれば起動するのだが、それではインクリメンタルサーチの恩恵には与れない。どこか別のフォルダに「hidemaru.lnk」を作ってカタログ化するか、あるいはプログラム本体が存在するフォルダをカタログ化するかといった作業が必要になる。それにしても、アイテムを個々に登録するのに比べれば、ずっと楽なことに間違いはない。
インターネット検索やブックマーク検索などの機能も便利だ。従来のランチャであれば、(1)ランチャでブラウザを起動し、(2)起動を待ってブラウザを操作する、という手順が必要だったのが、「Launchy」ではワンステップで完了する。インターネット検索の利用頻度を考えれば、作業効率の向上に大きく寄与してくれるのは間違いない。非常に使い勝手のよいソフトだ。
(土屋 佳彦)