全体にキメ細かな機能強化が行われ、「熟成が進んだ」という印象の「ノートン インターネット セキュリティ」の新バージョン。なかでも昨今の状況を反映していると感じさせてくれるのがFacebook安全診断機能だ。Facebookのウォールに投稿されたリンクをチェックし、危険性を判定してくれるもので、実行するとブラウザを起動して、検査結果の統計情報とともに、各リンクの評価が表示される。各リンクの評価では、さらに詳細なレポートを確認できるほか、友人に通知するためのリンクも設けられ、危険な投稿があった場合もいち早く警告することが可能。SNSの普及によって、情報の伝播速度はさらにアップしているだけに、被害の拡大を少しでも防ぎ、自分が媒介者とならないためにも、Facebookユーザであれば、ぜひ活用したい機能だ。
ほかのパソコンで利用しているノートン製品の状態を確認できる「ノートン マネージメント」は、セキュリティリスクの発生(オプションで保護機能をOFFにした場合など)などをメールで通知してくれるので、家庭内のパソコンすべてを効率よく管理できる。直接的にパソコンを守るわけではないが、「安全な環境を整える」という意味では、これも重要なセキュリティ対策だろう。
通信環境によっては、重要でないアップデートの実行を制御して通信費用を抑えたり、ライセンス契約の自動更新を行えたりする(期限切れのままアップデートなしで使い続ける心配がない)点でも、より安心できるソフトになっている。
(福住 護)