Windowsパソコンを買ってそのまま使っている人にはなじみが薄いかもしれないが、かな漢字変換に代表される日本語入力の機能(IME)は、ユーザが好みのものを組み込んで、自由に使い分けられる。IMEの切り替えは一般的には「言語バー」のポップアップメニューで行うが、そのほかにホットキーで操作することも可能。この機能を利用して「ウィンドウが切り替わったときに、自動的にホットキーと同じキー情報を送って切り替えを行う」のが「あいち」の仕組みだ。Windowsの「テキストサービスと入力言語」と「あいち」自体の両方で設定が必要なため、ふだんIMEを意識したことがない人には面倒に思えるかもしれないが、一度設定してしまえば、目的のアプリケーションをアクティブにするだけで、自動的にIMEを切り替えてくれるのは便利だ。アプリケーションとIMEの相性が悪くて正常に動作しなかったり、作成している文書によっては特殊な変換機能を使いたかったりなど、特定のアプリケーションに特定のIMEを割り当てたいときに役立ってくれる。
さらに、変換用辞書を切り替えるよりも簡単なので、blogで記事を書いたり、Twitterに投稿したりといったプライベート的な用途や、バリバリにカスタマイズした専門辞書を使いたいといった場面では、IMEごとそっくり切り替えてしまう使い方もアリだろう。「既定の言語」(デフォルトで使用するIME)の設定とうまく組み合わせて活用したい。
(福住 護)