「メモ」からイメージする文書は、人によってかなりの幅があるように思うが、筆者の場合は「かなり断片的な(量的にはさほど多くない)覚え書きのようなもの」を思い浮かべる。だからメモ帳ソフトに求めるのは、自然と「手軽」で「即座に書ける」ことになる。その意味で「どんどんメモIII」は(筆者にとって)とても「メモ帳ソフトらしいメモ帳ソフト」ということになる。余計な操作がいらず、とにかくメモを書き込めばよいからだ。それ以外に必要なものといえば、「読みたいメモがどこにあるか」を見つける検索機能くらい。それもごくシンプルな機能でよいわけで、その点でも実にニーズにぴったり。つまり「メモとはシンプルなものである」と考えている人にとっては、そのシンプルさ具合がちょうどよいのだ。
ユニークなのが「パシャメモ」機能で、これは携帯のカメラで撮影しやすいスタイルでメモを表示してくれるもの。確かに、いまや紙に印刷するより携帯カメラで撮っておく方が手軽で実用的だろう。(もちろん、通常のメモ画面を撮ってもまったくかまわないのだが)なかなかおもしろい機能だと思った。
(土屋 佳彦)