パソコンのセキュリティ対策、個人情報の保護、バックアップ、チューンナップの四つの機能がワンパッケージにまとめられた、パーソナルユーザ向けの統合型システムユーティリティ。「ノートン 360 バージョン 5.0」は、パソコンを安全かつ快適に利用するための機能が一本で揃う統合型ユーティリティ「ノートン 360」シリーズの新バージョン。機能は大きく「PC セキュリティ」「ID プロテクション」「バックアップ」「PC チューンナップ」に分けられ、保護モードをONにしておくだけで、パソコンを自動的に“最良な状態”にしてくれる。メイン画面では、四つのカテゴリーの保護状態が表示され、さらにパソコン全体の総合的な状態が「安全」「注意」「リスクあり」といったメッセージで示される。「バージョン 5.0」ではメイン画面下部が切り替え式になり、
- 過去24時間に発生したサイバー犯罪の状況が世界地図上に表示される「脅威活動マップ」
- 子どもが閲覧したサイトや検索した語句などの統計情報をチェックできる「Norton Online Family」
- URLを入力するだけで、危険なWebサイトをアクセス前にチェックできる「Norton セーフウェブ」
を利用できるようになった。「PC セキュリティ」には、
- ウイルスやスパイウェアのスキャンおよびオートプロテクト
- プログラムの動作をもとに未知の脅威を検出する「SONAR 拡張保護」
- パソコンへの不正アクセスや攻撃を防ぐ「スマートファイアウォール」
- スパイウェア対策
- ブラウザの保護
- 電子メールのスキャン
など、主にパソコン自体の安全を確保する機能がまとめられている。電子メールのスキャンや不正プログラムの活動などはリアルタイムで行われ、そのほかの機能は任意に実行したり、パソコンを操作していない時間(アイドルタイム)を利用して自動実行させたりできる。「ID プロテクション」には、
- Internet ExplorerまたはFirefoxでのWebページの閲覧中にパソコンを保護する「Norton セーフウェブ」
- フィッシング詐欺と思われるページの警告
- 電子メールアドレスやパスワード、クレジットカード番号、ログインアカウントなどの個人情報を保護する「ID セーフ」
の三つの機能がある。「バックアップ」では、バックアップ対象のファイルやバックアップ先、実行タイミングなどを設定したバックアップセットを作成して、データファイルのバックアップを行える。バックアップ対象は、任意のファイル/フォルダを指定できるのはもちろん、「画像」「音楽」といったファイルの種類でも指定できる。バックアップ先には、ローカルのハードディスクやリムーバブルメディアのほか、無料で利用できるオンラインストレージを選択することも可能(オンラインストレージの容量は2GB。さらに追加購入することもできる)。実行タイミングは、自動、週ごと、月ごと、手動から選択でき、週ごとの場合は曜日と開始時刻を、また月ごとの場合は日付と開始時刻を設定できる。
「PC チューンナップ」では、ハードディスクの最適化や、Internet Explorerなどが作成する一時ファイルの削除を行えるのに加え、
- Windowsの起動を高速化できる「起動マネージャ」
- OSのバージョンやインストール済みのプログラムなど、パソコンの情報をチェックできる「診断レポート」
- レジストリのクリーンアップ
などの機能が用意されている。ハードディスクの最適化や一時ファイルの削除は、初期状態で自動実行が設定されている。設定により、レジストリのクリーンアップを自動実行の対象に追加することも可能だ。不正プログラムのスキャンにはクラウド技術が採用され、最新の情報をもとにスキャンを行える。あらかじめファイルの信頼性をチェックしておくことで、スキャン時の負荷を軽減できる「Norton インサイト」、ファイルの分析結果やWebサイトの情報などをシマンテック社に提出することで、新たな脅威への対応を迅速化できる「Norton Community Watch」といった技術が使われている。