簡単な操作で3Dモデルを作成できる“個人のための三次元ソフト”。「StoneyDesigner」は、3Dオブジェクトの作成およびレンダリングを行うための3D CG作成ソフト。はじめてでも直感的に使えるわかりやすいインタフェースながら、高度なモデリング機能を備えていることが特徴。メタボールやNURBS曲線/曲面なども作成できる。図形は、フォトントレーシング法などで高精度なレンダリングを行うことが可能。作成した3Dデータ、PowerPointなどのドロー機能を持つソフトに貼り付けることもできる。
編集画面は、透視図上で図形を編集する一面図構成が基本(透視図を含む四面図への切り替えも、もちろん可能)。主要機能はプルダウンメニューやツールバーから呼び出すことが可能で、多数のツールパレットを駆使するようなアプリケーションに比べて、低解像度のディスプレイでも操作性が落ちない。
透視図は、視点からのパース付き表示と、パースを付けない平行表示とをワンタッチで切り替えられる。(三面図のない)透視図表示での編集では、マウスでの三次元位置の指定が難しい場合もあるが、「StoneyDesigner」では、マウスホイールを押したままでのドラッグで、視点方向を簡単に変更することが可能。さらに必要に応じて、数値入力で座標指定を行うこともできる。
モデリング機能は強力。利用できる図形は、点、線、ポリライン、三角形ポリゴン、ポリゴンメッシュといった基本的なものに加え、球メタボール/楕球メタボールをはじめとした8種類のメタボールや、NURBS曲線/曲面などを扱うことも可能。図形同士の組み合わせ編集にも柔軟も対応し、単純に基本図形を組み合わせられるほか、ポリラインの立体化やブーリアン演算による合成、基本図形の「押し出し変形」「回転体作成」なども可能。さまざまな技法を駆使して、立体図形を作成できるようになっている。
立体に素材感を与える機能では、図形ごとに材質を設定したり、テクスチャを指定したりすることが可能。材質では、金、銀、錫などの金属質の素材をはじめ、ガラスなどの透明物質、チョコレートやゴムといった非金属物質など、さまざまなものがプリセットされている。ユーザが材質を作成することも、もちろん可能だ。テクスチャ機能では、図形表面に二次元の画像パターンを貼り付ける「標準」テクスチャのほか、テクスチャの色に応じて凸凹を与える「バンプマッピング」、テクスチャの色に応じて透明度を制御する「透明度マッピング」、光沢、発光などのテクスチャマッピングを行える。
これらさまざまな機能を使って作成した図形は、フォトントレーシング法、モンテカルロレイトレーシング法で高精度なレンダリングを行える。透明な物体で発生する光の屈折やレンズ効果、反射による光の集中なども表現できる。
オブジェクトに動きを定義して動画を作成する「アニメーション」機能にも対応する。アニメーションでも、オブジェクト内に「関節」を設けた変形やねじれ、縮み、伸ばしといった表現を行える。
作成したデータは、独自のSDE形式で保存できるほか、DXF/3DS/STL形式で出力することも可能(ほかの3Dソフトで作成されたDXF/3DS/STLなどのファイルも読み込める)。三次元図形の陰線処理結果は、Windowsメタファイルとしてクリップボードにコピーでき、3Dソフトに限らず、例えばMicrosoft Officeなどのドロー機能を持つアプリケーションに貼り付けることもできる。