ユーザの入力傾向に合わせ、より効率的な変換を行えるようになった「ATOK」の新バージョン。「ATOK」は、高い変換精度と豊富な入力・校正支援機能を備え、美しく正しい日本語を効率的に入力できる“定番”日本語入力システム。新バージョン「2011」では、変換精度の一層の向上と辞書の拡充が図られたほか、操作体系が整理され、よりシンプルな操作で効率的な変換が可能になった。[プレミアム]版には、[ベーシック]版には含まれない国語辞典や英和・和英辞典、さまざまなツール類が含まれる。
「2011」の新機能のひとつが「スマートモードチェンジ」。入力を効率的に行うため、「ATOK」にはさまざまな表現モード、変換モードが搭載されているが、従来はこれらのモードを手動で切り替えなければならなかった。このモード切り替えを自動で行えるようにしたのが「スマートモードチェンジ」だ。例えば、人名をいくつか連続して入力すると、「複合語変換・人名優先モード」に切り替わる。これにより、従来以上に効率的な変換を実現した。
変換操作も改良され、よりシンプルになった。スペースキーを押すだけで、従来の基本辞書に加え、英単語や顔文字の候補も変換ウィンドウに表示されるようになり、そこから選択するだけで入力できるようになった。さらに、変換候補の表示中に【0】キーを押すことで、推測候補、連想変換候補、カタカナ・英字候補を切り替えて表示させることが可能。これまで連想変換候補などを表示させるにはそれぞれ独自のキー操作が必要だったが、キー操作が一本化され、使いやすくなった。
辞書学習にも新しい機能「おまかせキーワードチャージャー」が追加された。ユーザが興味を持つblog/WebサイトのRSSを登録するだけで、当該サイトから定期的に情報を取得・解析し、推測候補として利用する文書学習ツールだ。情報取得のスケジュール(実行間隔、実行時刻)を設定することが可能で、一定期間使われなかった単語を削除することもできる。
そのほか、
- ATOKパレットのWindows言語バーとの一体化
- 入力ミスがあっても過去の履歴から補正してくれる機能
- 敬語の誤りも指摘してくれる校正支援機能
などが強化され、さらに変換辞書の語彙・用例の拡充、常用漢字改定への対応なども図られた。複数台のパソコンで利用している「ATOK」を同じ入力環境にできる「ATOK Sync アドバンス」を12ヵ月間無償で利用することもできる。[プレミアム]版では、新たに「三省堂 スーパー大辞林・敬語のお辞典 for ATOK」が搭載され、「スーパー大辞林 3.0」の26万語に上る項目を入力中に調べることができる。そのほかにも「ジーニアス英和/和英辞典 for ATOK」「会社四季報 企業名変換辞書 for ATOK」を収録。ツールとしては、好評の「8ヵ国語Web翻訳変換 for ATOK」に加え、複数行の変換候補を表示できる「ATOKダイレクト for Excel」が搭載された。