ハードディスクの状態やWindowsの設定を最適化して、本来のパフォーマンスを引き出す、“定番”メンテナンスソフトの新バージョン。ディスクのクリーニング「スピードディスク」などを新機能として搭載した。「ノートン ユーティリティーズ(Norton Utilities)」は、パソコンの快適化やトラブルの修復・予防に役立つ機能がまとめられたシステムユーティリティ。メイン画面上のメーターでシステムの状態をチェックでき、ワンタッチでスキャンから最適化までを行える。新バージョン「15」では、「スピードディスク」のほかにも、レジストリのクリーニング機能「ディスクドクター」、レジストリの断片化解消機能「ノートン アンイレース」などを新たに搭載した。
搭載された機能は、大きく分けて「最適化」「保守」「復元」「Windowsツール」「管理」の五つ。このうち「Windowsツール」は、デバイスマネージャなど、Windows本体の機能を呼び出すもの。「管理」は、スキャンの基本設定やアップデートなどに関するものだ。
メンテナンス機能の中心ともいえる「最適化」には、「レジストリのクリーニング」「レジストリの最適化」「(Windows)サービスの管理」「システムの監視」「ディスクのクリーニング」「ディスクのデフラグ」の各機能が含まれ、システムトラブルの原因となるレジストリエラーを解消したり、デフラグによるファイルアクセスの高速化を図ったりできる。
「サービスの管理」では、Windowsが使用するサービスを選択することで、起動に要する時間や動作パフォーマンスを調整することが可能。あらかじめ用意された「推奨サービス」「最小サービス」から選択して、簡単に設定できる。元の状態(前回の既知の良好な設定)に戻すための「復元サービス」も用意されている。
「システムの監視」では、実行中プロセスが一覧表示され、不要なプロセスを停止したり、CPUに割り当てる優先度を変更したりして、動作の快適化を図ることができる。CPUとメモリの使用率をグラフでチェックすることも可能だ。
「ディスクのデフラグ」では、ディスクの断片化を解消してファイルアクセスの高速化を図れるほか、Windowsの起動に関連するファイルの最適化や、ハードディスクを常に監視して、変更されたファイルを即座に最適化する「リアルタイムデフラグ」などを行える。断片化の分析だけを行ったり、特定のファイルだけを対象に最適化を行ったりすることも可能だ。
「最適化」の各機能がパフォーマンスの改善に関連しているのに対し、「保守」では、ファイルの完全削除やディスクエラーのチェックと修復、スタートアップ項目をはじめとした起動アイテムの管理などを行えるようになっている。さらに、レジストリ、プライバシー、ディスクそれぞれの総合的な状態を表示し、その場で関連機能を呼び出して最適化や修復を実行できる「状態レポート」も利用できる。
「復元」には、「復元」「削除されたファイルの復元」の2種類が用意されている。「復元」がバックアップから復元するのに対し、「削除されたファイルの復元」ではその名の通り、削除されたファイルをスキャンして復元できる。