貧乏に耐えながらスラム街で暮らしていた少女が、精霊とともに天候不和を正す旅に出る物語。戦闘時や一部のイベントではキャラクタボイスを楽しめる。貧民街の生活から抜け出すため、天候士の血を引く少女が立ち上がる
「WeatherMaster 〜空と共に歩む者〜」は、“天気”をテーマにしたファンタジーRPG。専門学校デジタルアーツ仙台の学生たちによって共同制作された。グラフィックやシナリオ、サウンドだけでなく、キャラクタのボイスも学生が担当している。
ゲームの舞台は、「氷雪」「炎熱」「荒涼」「静穏」の四つの地域からなる大陸。各地域には一組ずつの“天候士”と“精霊”が存在し、かつては互いが協力し合うことで天候を調整していた。しかし15年前の世界革命以降、マゴニア政府の技術「デュウ」を駆使して作られた天候制御装置「フォルス」によって、大陸の天候が制御されるようになっていた。ところが近年、「デュウ」に綻びが出はじめ、各地で異常気象が続いていた。
主人公の少女「ネイジュ・クローデル」は、氷雪の地「セレストゥルク」のスラムに住む孤児。裕福な住人から金目のものを盗んでは、日々を暮らしていた。ある日ネイジュは、政府の役人によって無理矢理連行されそうになるが、氷雪を司る精霊「セレスト」に助けられる。セレストから、自分が天候士の末裔であると告げられたネイジュは、天候士を使って天候の歪みを正そうとしている世界政府が、自分を狙っていることを知る。
セレストとともに天候を正そうと決意したネイジュはまず、ほかの地域の天候士と精霊から協力を得ようとする。こうして一人と一匹は、政府の追っ手を退けながら、炎熱の地「ファリューグ」、荒涼の地「ロレイバーシュ」、静穏の地「ヴェルティア」をめぐる旅へと乗り出す。
攻略のカギは天候を操ること。場面ごとに最適な天候を見つけよう
「WeatherMaster 〜空と共に歩む者〜」には、天候を使ったさまざまなギミックが用意されている。ギミックは「冷」「暖」「荒」「静」の四つ。精霊の力を借りて天候を変えると、ダンジョンの先に進むことができたり、戦闘の難易度が変化したりする。例えばマップの移動中、目の前に川があって前に進めない場合は、凍らせて川の上を渡ることができる。戦闘時、暑さに弱いペンギンが敵の場合は、気温を上げてペンギンを弱らせ、戦うことも可能。各場面において最適な天候に変化させることが攻略のカギとなっている。
ダンジョンの移動中や戦闘時には、画面上に天候を表すアイコンが出現する。上部が「冷」、下部が「暖」、左が「荒」、右が「静」を表し、アイコンには数字が表示される。例えば「冷」の部分に「3」と表示されている場合は、「冷」の天候が3段階目にあるという意味。各天候は5段階目まで上がるようになっている。天候の段階を上げるには、天候士が契約した精霊と「交渉」する必要がある。交渉時には選択肢が表示され、正しいものを選択すれば天候は変わる。ただ闇雲にお願いしただけでは、精霊は天候を変えてくれない。
戦闘は(基本的に)ランダムエンカウント制。バトル時のコマンドは「攻撃」「スキル」「会話」「防御」「アイテム」の五つ。「攻撃」は物理攻撃。「スキル」では、SPを使用することで全体攻撃や回復など、さまざまな技を使うことができる。天候の変化は「会話」で行う。スキルの中には「かばう」という、対象が受けるはずの攻撃を自分が代わりに受けるものがある。精霊と交渉するときは無防備になるので、「かばう」を使うことをお勧めする。