秘密の隠しフォルダ内にファイルを保管できるセキュリティ対策ソフト。「忍ist(Shinobist)」は、Windows上から見えないフォルダを作成すること で、ファイルを安全に保管できるようにするソフト。見えないフォルダを作成で きるだけでなく、「忍ist」自体がインストールされているフォルダ自体も隠 し、スタートメニューにも登録されないため、「忍ist」を使っていることもわ からない。常駐させておく必要もない。ブラウザやメディアプレイヤーの履歴を消去してプライバシーを保護したり、緊急時にアプリケーションを一斉終了させたりする機能も備える。
家紋風デザインのメイン画面の中央には「作」「開」「隠」「設」の4個のボタンが配置されている。利用するには、まず「作」ボタンで隠しフォルダ(忍フォルダ)を作成する。隠しフォルダは、1ドライブにつきひとつを作ることができる。もちろんUSBメモリや外付けハードディスクに作成することも可能だ。
隠しフォルダにファイルを保存したり、逆に隠しフォルダ内のファイルを開いたりする場合は、「開」ボタンを使う。隠しフォルダのウィンドウが表示され、普通のフォルダへアクセスするときと同じように、ファイルを操作できる。フォルダの操作が終了したら「隠」ボタンをクリックすればよい。複数のドライブに隠しフォルダを作成している場合は、「開」「閉」ボタンですべての隠しフォルダが開閉されるようになっている。
「忍ist」自体は、スタートメニューやエクスプローラには表示されない。起動する場合は、ホットキー操作+コマンド入力を行い、その後にパスワードを入力する。パスワードの入力はこのときだけ。起動している間は、これ以上パスワード入力を行う必要はない(パスワードのほかに暗証番号を設定し、二重に保護することもできる)。
メイン画面には、隠しフォルダの基本操作用ボタン以外にも、いくつかのボタンが用意されている。ひとつは画面右下の「e」ボタン。クリックすると、インストールされているWebブラウザのアイコン(Internet Explorer、Mozzila Firefox、Google Crome、Opera)が表示される。ここからブラウザを起動するとプライベートモードになり、閲覧履歴を残さずにWebブラウジングを行える。
画面左下の「緊急」ボタン(「!」マークのアイコン)は、Ver.3で新たに追加された機能。「ボスが来た!」ボタン(パニックモード)に相当するもので、あらかじめ登録しておいたアプリケーションを一斉終了し、さらに「忍ist」自体も隠してくれる。緊急ボタンをクリックする代わりに、マウスの左右同時クリックでも同様の操作を行える。
「緊急」ボタンの横にある「コンパクトモード」ボタンでは、緊急ボタンとコンパクトモードボタンだけを残して、ほかのボタンは隠し、画面を小型化する。同時に画面を最前面表示にするため、緊急ボタンを操作しやすくなる。
設定により、「忍ist」の終了時に「最近使ったファイル」の履歴やWindows Media Player、Real Playerの履歴を消去したり、OS関連ファイルの表示・非表示を選択したりすることも可能だ。