美しいグラフィックと会話イベントが魅力の“3DダンジョンRPG風探索アドベンチャー”ゲーム。濃く、ユニークなキャラクタとのクイズバトルが繰り広げられる。見習い税務官の少年を主人公にした、ユニークな設定のアドベンチャー
「金星脱税戦争」は、「見習い税務官の少年となって、脱税の疑いがある金星の貿易会社を調査する」という設定のアドベンチャーゲーム。奇妙で濃すぎるキャラクタとのクイズバトルに勝利することで、物語が進展する。ゲーム終了後には、キャラクタごとに異なる後日談が用意されている。比較的短時間で楽しめる。
ゲームの主人公は、税務官である父親を尊敬し、自らも立派な税務官になることを目指す見習い税務官の少年「小金井ハルカ」。舞台となるのは遙か未来。太陽系の各惑星に人が住むようになり、地球を中心として統一されている時代だ。ある日、ハルカは脱税の調査を行うため、金星のとある貿易会社を訪れる。しかし、その会社の関係者は変わり者揃いで、誰ひとりとしてすんなりとは協力してくれない。はたしてハルカは、はじめての調査を無事終えることができるだろうか……? 調査が進むにつれて、思いがけない事実も判明する。
ゲームの内容は、3Dダンジョンとして描かれた会社の内部を探索して、鍵などのアイテムを見つけ出し、それまで入れなかった部屋に入って、イベントを発生させるという、RPG風味のアドベンチャー。ただしRPGとは異なり、イベントは決まった場所で決まった通りに発生し、ランダムな要素はない。
出会ったキャラが出題する三択問題5問すべてに正解しなくてはならない
ゲームの中心となるのは、貿易会社の中で出会う奇妙な人々との会話イベントとクイズバトル。クイズバトルは、金星では最もポピュラーなスポーツとして人々に愛好され、揉め事はすべてクイズバトルで決着をつけるという習慣が定着している(ようだ)。ルールは簡単。相手が出す5問のクイズすべてに正解すれば、ハルカの勝ち。1問でも不正解だと負けとなる。出題ジャンルは出題者が一方的に決め、文句をつけることはスポーツマンシップに反する行為と見なされる。
クイズは三択問題。正解だと思うものをマウスまたはキーボードで選ぶと、直ちに結果が○×で判定される。解答には制限時間があり、画面最下部の赤いゲージが消えるまでに答えを選択しないと、自動的に不正解となる。問題によっては、選択肢の内容を読み切ることができず、ヤマカンで答えるしかないこともあり、プレッシャーとスピード感がゲームを盛り上げてくれる。
一見、非常に厳しいルールだが、強力なリトライ機能が用意され、たとえ敗北してもコンティニューすることで、何回でも1問目からやり直せるようになっている。
理不尽にクイズバトルを迫ってくるキャラとの会話が最大の魅力
クイズバトルのステージは全10面。クイズは「お米の炊き方」「カバディのルール」「さまざまなゴム製品」といった具合に、一般的なクイズとはひと味違う、ユニークな問題が出される。
登場するキャラクタは、主人公「小金井ハルカ」を含む計9名。ヘルメットで顔を隠し、宙に浮いた感じのする「謎の少女」や、いつも何かに困っている経理の「コマル」、フィルムやビニールに包まれたり、包んだりするのが大好きな水星人の営業系OL「ラミ・ネート」、引きこもり気質の天才科学者「シャンプーヘッド博士」など、濃すぎるキャラクタばかりだ。
エンディング後には、各キャラクタごとの後日談が用意され、プレイヤーはそのうちのひとつを選んで見ることができる。すべての後日談を見たい場合は、必ずエンディングの間にセーブする必要がある。セーブは、画面最上部に表示されるメニューを利用することで、クイズバトルの間を除いて、いつでも行える。