簡単な操作で使える暗号化メディア作成ソフト。外付けハードディスクのほか、USBメモリ/SDカードなどのフラッシュメモリにも対応する。「LB メディアロック3」は、個々のファイルではなく、保存する領域(ドライブ)そのものを暗号化してしまうセキュリティ対策ソフト。暗号化された領域(秘密領域)に割り当てた「秘密ドライブ」にファイルを保存するため、ファイルごとにパスワードロック/解除を行う手間は不要。一度パスワードロックを解除すれば、以降は秘密ドライブを停止するまで、普通のドライブと同じようにファイルにアクセスできる。ハードディスク上に作成した秘密領域を、CD/DVDに焼き込んで使用することも可能だ。
秘密領域の作成方法は、空き容量が十分なドライブ(仮にGとする)を分割して新たなパーティションを作り、新たなドライブ(仮にIとする)を割り当てるようなイメージ。元のGドライブへは従来通りアクセスできるが、新たに作成されたIドライブは暗号化されており、エクスプローラなどでは表示(アクセス)されない。正しいパスワードを入力して有効化すると、見かけ上は普通のドライブと同様にファイルの読み書きを行えるようになる。
実際には、秘密領域を持つドライブやリムーバブルメディアをマウントすると、自動的に検知され、ダイアログにパスワードを入力できるようになる。秘密領域での作業の終了後、「停止」を実行すれば、ドライブが(見かけ上)消えて、アクセスできなくなる。
メイン画面にはドライブ一覧が表示され、各ドライブの空き容量やファイルシステムなどの情報を確認できる。秘密領域が作成されたドライブは錠付きのアイコンで、また作成された秘密ドライブは「マル秘」アイコンで表示される。秘密領域は、1ドライブにひとつを作ることが可能。複数の秘密ドライブを使い分けることもできる。
秘密ドライブを作成する場合は、まず元になるドライブを選択し、続いて領域のサイズや暗号化の方式(アルゴリズム)、秘密ドライブに割り当てるドライブ名などを指定する。アルゴリズムには次世代暗号化方式AESが採用され、鍵長は256bit/128bitから選択できる。秘密領域のサイズは任意に指定することが可能。空き領域すべてを割り当てたり、ドライブ上のファイルすべてを削除して、全体を秘密領域にしたりすること可能だ。
そのほかにも、
- パスワード入力を一定回数以上間違えた場合、秘密領域そのものを破壊
- 秘密領域に有効期限を設定
することができる。秘密ドライブの作成時には、「フリーレシーバー」というツールをコピーすることも可能。「フリーレシーバー」は、「LBメディアロック3」がインストールされていないパソコンでも秘密ドライブを利用できるようにするためのもの。秘密ドライブの作成時に元のドライブのフォルダ内に作成される。例えば「リムーバブルメディアに秘密ドライブとフリーレシーバーを入れて持ち歩く」といった使い方が可能になる。「フリーレシーバー」にはパソコンにインストールして使うタイプもあり、秘密ドライブのデータをほかのユーザとやり取りするような場合に利用できる。