二人の少年と一人の少女の珍道中が綴られるRPG。独特な世界観と、キャラクタ同士のシュールな会話が魅力。ちょっぴり不思議な珍道中を繰り広げる三人に、あなたの思いは届くのか?
「四月馬鹿達の宴」は、不可思議な世界を旅する三人の少年・少女の姿が描かれた長編RPG。物語は「曖昧な都」に住む「あなた」が、「シルクハットの少女」と出会うシーンからはじまる。少女は「願う力」を持つ仲間を待っていたという。「願う力」を使って「見つけてほしい」と願ったあなたの声は、遠い場所にいる「イツキ」と「テツロー」という二人の少年に届く。イツキはちょっぴり気が弱いサムライで、テツローは探偵見習いだった。
ある日、テツローが作った料理を台なしにしてしまったイツキは、食材を調達するために曖昧な都を駆け回っていた。さまざまな場所で食材を探しているうちに、イツキは水たまりで溺れていた少女「マナみ」を助ける。ひょんなことから町の有力者「マツリヤのじいさん」を怒らせてしまったイツキとテツローは、「借りを作るのが嫌い」と話すマナみの助けを借りて、曖昧な都からの脱出を図る。
「マツリヤのじいさんを説得して都に帰ろう」と話すテツローに対し、イツキは「もう冒険に出るしかないよ!」と主張。世の中が「絵本泥棒」「楽器泥棒」などの窃盗事件で騒いでいる最中、三人はひとまず鉄の国へと向かう。しかし、そこには「Dr.チキンヘッド」という面倒な敵が……。こうして三人のハチャメチャな冒険が幕を開ける。
「文明」「精霊」「信仰」、三つの属性を把握して効果的に戦おう
戦闘システムには、ターン制のコマンド選択式バトルを採用。パーティは基本的に三人で、前衛と後衛に分かれて戦う。コマンドは、前衛・後衛共通のものが「SPECIAL」「GUARD」「ESCAPE」「ITEM」「AUTO」の五つ。「SPECIAL」は、キャラクタ特有の必殺技で、使用するにはMPを消費しなけらばならない。前衛特有のコマンドは、物理攻撃を行う「ATTACK!」と隊列を変更する「CHANGE」の二つ。後衛専用コマンドは、MPをチャージする「CHARGE」となっている。「SPECIAL」コマンド使用時に消費されるMPは、「CHARGE」でチャージする。
隊列は前衛が一人、後衛が二人で、前衛のみ直接攻撃(ATTACK!)を行うことが可能。敵からの攻撃は、全体攻撃以外はほとんど前衛に集中する。攻撃力の高いサムライのイツキは、前衛向きのキャラクタ。必殺技のSPECIAL攻撃に長けているマナみは、後衛向きのキャラクタだ。足が早く、防御力に難があるテツローも、後衛に向いたキャラクタといえる。
「四月馬鹿達の宴」には、属性の概念が存在する。主な属性は「文明」「精霊」「信仰」の三つ。「文明」→「精霊」→「信仰」→「文明」といった三すくみの状態になっており、敵に対して有効な属性を持つ場合、味方の攻撃力は2倍となって相手にダメージを与え、敵からの攻撃は通常の半分しか通らない。戦闘力の高い敵と戦う場合は、属性を意識して戦うことが必要だ。
各属性の特徴は、「文明」が「人間の知恵の力」で、人や人が作り出したものは「文明」属性を持っていることが多い。「精霊」は「自然に宿る超常的な力」。野生の生き物、魔法使い、魔物などがこのカテゴリーとなる。「信仰」は「見えない何かを信じることで生まれる力」。信仰に篤い人や、不思議な力で生かされているものは「信仰」に分類される。主要人物では、テツローが「文明」、マナみが「精霊」、イツキが「信仰」の属性を持つ。各キャラクタの長所や属性を活かした攻撃を行うことが、敵を倒す際のカギとなる。
属性は「文明」「精霊」「信仰」以外にも存在する。ロボットなどの「硬貨」、幽霊などの「霊」、すべての属性に対して優位性を持つ「万能」、他に干渉しない「空白」などは、あまりお目にかかれない、めずらしい属性となっている。