主人公の少女を上下左右に移動させて、敵を避けまくる

「ドッジ＆ドッジ」は、主人公の女の子を操作して、四方八方からぶつかってくる獣や兵士、モンスターなどの敵を避け続けるアクションゲーム。「女の子のライフが尽きるまで、どれだけ長くフィールド上に残り続けられるか」に挑戦する。しかし、ただ単に避けるだけでなく、フィールド上に存在する「引力を発生するクリスタル」の影響を考慮しながら避けなくてはならない。難易度は非常に高い。

操作はキーボードで行う。ゲームで主に使用するのは上下左右のカーソルキー。カーソルキーで主人公を操作し、突進してくる敵をかわしたり、フィールド上の比較的安全な位置に移動させたりする。それ以外では、メニューで選択肢を決定するときに【Enter】/【C】/スペースキー、キャンセルするときに【Esc】/【X】キーを使う。ゲームのルールも操作もシンプルだ。

うっかりクリスタルに近寄りすぎて、動きが鈍くなってしまうと危険

ゲームの目的は、画面の四方八方から次々と無数に現れ続ける敵をひたすら避け、可能な限り長くフィールド上にとどまり続けること。ステージ開始時点での主人公のライフは5。敵と接触するとライフを1個失い、ライフが0になるとゲームオーバーになってしまう。なんといっても厄介なのが、登場する敵の動きが予測のしやすい、規則正しいものではないこと。一直線に突き進んでくるようなことはなく、カーブしたり、蛇行したり、急に向きを変えたりと、不規則に軌道が変化するため、非常に避けにくい。

しかも、フィールド上には引力を発生するクリスタルがある。近くを通ると主人公も敵も引力の影響を受けて引き寄せられ、真っ直ぐに移動できなくなってしまう。クリスタルには、位置が固定されていて、ずっと動かないものだけでなく、フィールド上を移動するものや突然現れたり、消滅したりするものなどもある。

羊、牧羊犬、キノコ、狼、毒蜂……と、さまざまな敵が襲ってくる

フィールド上に登場する敵の数は、時間の経過とともに増えてゆく。敵の総数は画面右端にリアルタイム表示されるが、それをじっくりと眺めている余裕はないだろう。

用意されたステージは全部で5種類。ステージ1は牧場が舞台。最初の敵は羊。時間が経つと、牧羊犬も出現するようになる。フィールド上のクリスタルは3個。位置は固定されている（このステージはどうやら練習用のステージで全ステージ中、最も難易度が低い）。

ステージ2の舞台は森の中。登場する敵はキノコのモンスター、狼、毒蜂。敵の動きは、ステージ1よりも速くなる。クリスタルは固定のものが5個。

ステージ3は町の中が舞台。忙しそうに動き回る町の人々、そして猫、鶏が敵。ステージ3からは、消滅したり、突然出現したりするクリスタルが登場する。

ステージ4は城の入り口。城の兵士と騎士、盗賊、吸血鬼が敵となる。フィールド上を移動するクリスタルも登場する。

ゲームそのものは、敵キャラの動きに規則性がなく、それぞれがバラバラの速度で不規則に動き回るため、長時間避け続けることは難しい。ステージが進むにつれて敵の移動も速くなり、クリスタルの数や種類も増えて、さらに避けづらくなる。各ステージとも時間の経過にともなって敵の数が増え、時には種類も増えるため、かなり厳しい内容となっている。

とはいうものの、何回かプレイをしているうちに、なんとなく敵の動作パターンらしきものがわかってきて、その時々の安全地帯のようなものも感じ取れるようになる。こうなると、これがなかなかハマる。短時間に何度も繰り返しプレイできる上、ゲーム内容がシンプルなため、ついつい何度もチャレンジしてみたくなる。妙な味を持ったゲームだ。

開発中に苦労した点
開発は「複数の引力源が生み出す不規則な軌跡をコンセプトに据える」というところから始まりました。引力の描き出す軌跡の再現は苦労しませんでしたが、最も難しかったのは「ゲームを作る」という部分でした。動きを設定したあと、どうすればゲームをおもしろくできるのかを考え、現れる敵の速さ、数、引力源の数などを調整しながら、何度もテストプレイを繰り返しました。動作設定のスクリプトと違い、ゲームのおもしろさは「これが正解」というものがないですから、自身のモチベーションを保つのに苦労しました。

拙い部分もあるかもしれませんが、ちょっとした空き時間などに遊び、楽しんでいただければ、作者として最高の喜びです。そしてもし、あなたがゲームを作りたいと少しでも思ったら、ぜひチャンスを見つけてチャレンジしてほしいと思います。