軽快な動作や高い防御能力で定評のある総合セキュリティ対策ソフト「Kaspersky Internet Security」の新バージョン。「Kaspersky Internet Security」は、ウイルスをはじめとした不正プログラムやネット経由の攻撃、不正アクセス、フィッシング詐欺、迷惑メールなどからパソコンを総合的に保護してくれるセキュリティ対策ソフト。新バージョン「2011」では、Webサイトの閲覧やアプリケーションの実行を安全な仮想空間で行える機能、万が一のときにシステム設定を復元できるロールバック機能など、数多くの機能強化・追加が行われた。ユーザネットワークを利用した新種マルウェアの検知機能なども、前バージョンから引き続き利用できる。
ウイルスなどの監視は、常駐してリアルタイムで行われるのはもちろん、ユーザが任意時点で実行することも可能。新たに追加された「Kasperskyガジェット」へのドラッグ&ドロップでも(任意時点で)スキャンを実行できる。「Kasperskyガジェット」では、スキャンの実行のほかにも、パソコンの状態の表示、設定画面やレポート画面の呼び出し、新機能「セーフデスクトップ」への切り替えなどを行える。
「セーフデスクトップ」は、前バージョン「2010」に搭載されていた「仮想実行スペース」を発展させた機能。パソコン上に作成した仮想環境で、疑わしいファイルなどを安全にチェックできる。セーフデスクトップで作業したファイルは、「Kaspersky共有フォルダー」フォルダに保存すれば、通常のデスクトップからもアクセスすることが可能。セーフデスクトップから通常の環境に戻るときには、セーフデスクトップの状態をそのままにして一時的に切り替えるか、セーフデスクトップを終了させるかを選択できる。セーフデスクトップの開始時に自動実行されるプログラムを登録することも可能だ。
仮想環境を使って安全に操作する機能には、「セーフブラウザー」「セキュリティキーボード」もある。「セーフブラウザー」では、デスクトップは通常のまま、Webブラウザだけを仮想環境で実行する。WebブラウザのログやCookieなどの情報は仮想環境に保存される。IEやFirefox、Chromeなどのブラウザを使用している場合、未知のサイトや危険性のあるサイトにアクセスしようとすると、「Kaspersky Internet Security」が「セーフブラウザー」でアクセスするよう通知する。「オンラインバンキング」機能にあらかじめアドレスを登録しておけば、当該ページへのアクセス時にセーフブラウザーに切り替えるよう促してくれる。
「セキュリティキーボード」では、IEまたはFirefoxを使用してパスワードなどの個人情報を入力する際に、ソフトウェアキーボードを使うことで、キーロガーなどによる情報漏洩を防げる。
基本的な保護機能も多彩。
- ファイルをオープンする際のリアルタイムスキャン
- 未知の脅威を検出する「プロアクティブディフェンス」
- 地域ドメイン単位でのブロックが可能な「ドメインフィルター」
- ネットワーク経由での攻撃のブロック、個人情報漏洩などの危険な動作を防ぐ「アプリケーションコントロール」
- ユーザに応じてサイトへのアクセスや利用時間を制限できる「ペアレンタルコントロール」
- アプリケーションの動作を監視し、ロールバックを可能にする「システムウォッチャー」
- パソコンの問題点をチェックできる「脆弱性スキャン」
など、多数の機能を搭載する。オプションでは、- スキャン対象から除外するルールの設定
- ノートパソコンのバッテリー消費を抑える省電力設定
- 全画面表示で動作中にメッセージ表示などを無効にする「ゲームモード」の設定
- イベント通知のカスタマイズなどの設定
などを選択・指定できる。そのほかにも、「Kaspersky Internet Security」の設定自体を保護できる「セルフディフェンス」などの機能を備える。