年賀状はもちろん、暑中・寒中見舞いや喪中はがき、結婚・転居などの通知、イベントへの案内状など、幅広い用途で使えるはがき・住所録ソフト。「筆まめSelect」は、パソコンユーザに人気のパッケージ版はがき・住所録ソフト「筆まめ」のダウンロード版。新バージョン「筆まめSelect2011」は、パッケージ版「筆まめ Ver.21」相当の機能を搭載する(一部素材などは割愛されている)。従来から定評のある文面・宛名面の作成機能に加え、豊富な文面デザインからユーザの好みや条件に合う候補を選び出してくれる「しんせつモード」、通常のはがき印刷よりも手順が複雑になる往復はがきを簡単に作れる「往復はがきデザイナー」など、ユーザのレベルや目的に合わせた機能が追加され、さらに使いやすくなった。収録されたアイテムは、デザインやイラストなどのコンテンツが計5,000点、定型文章が1,040例、フォントが117書体となっている。
ソフトの起動後に表示されるのが、ユーザの目的に応じて操作をナビゲートしてくれる「オープニングメニュー」。「宛名面を作る」「デザイン面を作る」「往復はがき・ラベル・グッズを作る」から目的の操作を選択して、必要な画面を呼び出せるようになっている。例えば、「宛名面を作る」には「新しい住所録を作る」「保存した住所録を開く」が、また「デザイン面を作る」では「年賀状」「暑中・残暑見舞い」「喪中・欠礼」「イベント・挨拶・案内・通知」「白紙から文面デザインを作る」といった項目が用意され、具体的に「やりたいこと」から機能を選ぶことができ、わかりやすい。
写真入りのデザイン面を手軽に作成できる「デジカメデザイナー」は、使いたいデジカメ写真を指定して、内蔵のテンプレートを選ぶだけで、効果的に写真が配置されたはがきを作成できるもの。「2011」では、新たに「パーツコントローラー」が追加され、写真やテキストなどのパーツごとのサイズ変更や移動、回転・反転、重なり順の変更などの操作を、より簡単に行えるようになった。
さらに趣向を凝らしたデザインを作ることもできる。例えば、デジカメ写真をより美しく加工できる「筆まめレタッチ」では、シャープネスやホワイトバランス、明るさ、コントラストの調整のほか、トーンカーブやヒストグラムを利用して、写真を補整することが可能。そのほかにも、複数の写真を組み合わせ、美しいコラージュを作成できる「フォトコラージュ」、デジカメ写真に「版画風」「油絵風」「ちぎり絵風」などの効果を適用できる「筆まめアトリエ」など、デジカメ写真を修整・加工するために便利な機能が用意されている。
(宛名面を作るための)住所録データベースはカード型。1件分の住所・氏名などのデータを1枚のカードで管理できるようになっている。入力した文字はそのまま宛名面の表示に反映される。はがきに文字を書き込むようなつもりで、1件ずつのデータを入力してゆけば、住所録データベースができあがる。住所録のブラウズ(閲覧)は、カード形式だけでなく、リスト(一覧表)形式で行うことも可能。もちろん、リストを印刷することもできる。
登録できる項目は、住所・氏名のほか、電話番号やFAX番号、携帯電話番号、メールアドレスなど、多彩。自宅用/会社用のデータを個別に登録することもできる。時間のない人に便利なのが「特急宛名入力」。住所や氏名など、宛名印刷に必要なデータだけをすばやく入力して、すぐに印刷することができる。
初心者や年配の人に向けたガイド機能「しんせつモード」も、新バージョン「2011」で追加されたもの。送る相手(「恩師・先輩・上司」「友人・同僚」「親戚」など)やデザインの雰囲気(「和と伝統」「華やか」「趣味」など)、余白の有無、差出人の氏名・住所の有無といった質問に答えてゆくだけで、好みに合った文面デザインの候補が表示される。
同じく新搭載の「往復はがきデザイナー」は、印刷する面の数が多く、特に面付けを間違えがちな「往復はがき」の作成に特化した機能。ウィザードの手順に従って作業を進めることで、「往信面」「返信面」別に宛名と文面を作成できる。結婚式や同窓会、発表会の案内状など、返信の必要な往復はがきを作成する際に威力を発揮する。
さまざまな印刷物やグッズを簡単にレイアウトして、プリントできる「レイアウトデザイナー」も搭載する。例えば、ビデオやCD/DVDのレーベル、ネームラベル、写真シール、賞状、グッズ(うちわなど)など、市販のラベル用紙や手作りキットなどに適応したフォームを内蔵し、はがき以外にもさまざまな用途で活用できる。