「FBackup」は、ファイル/フォルダ単位でのバックアップを行うためのソフト。バックアップの設定は、ウィザードによる対話形式で行うことができ、はじめてでも戸惑うことなく扱える。さらに詳細モードに切り替え、ダイアログで細かく設定を行うことも可能。付属のプラグインツールを利用することで、メールソフトやマイドキュメント内のファイルのバックアップも簡単に行える。

バックアップ先として指定できるのは、ローカルハードディスク、外付けハードディスクのほか、ネットワークやリムーバブルメディアなど。バックアップ対象には、任意のファイル/フォルダを指定できるのはもちろん、プラグインツールを利用することにより、OutlookやWindowsメール、マイドキュメント、さらには「FBackup」自身の設定ファイルなども指定することが可能。プラグインの追加や削除、有効/無効の切り替えなども行える。（ワイルドカードに対応した）フィルタ機能では、対象から除外するファイルや対象に含めるファイルを指定できる。

選択できるバックアップ方法は「フル」「ミラー」の2種類。「フル」バックアップでは、バックアップ先フォルダ内にZIP形式のアーカイブファイルが作成され、バックアップの実行回数に応じてアーカイブファイル名の先頭に連番が振られる。オプション設定により、アーカイブファイルの暗号化やファイルの分割を指定することも可能。「ミラー」バックアップの場合は、バックアップ元のフォルダ構造を再現するように、ファイル/フォルダのコピーが作成される。

プラグインはWebサイトから追加入手することも可能で、「Audio ＆ Multimedia」「Communications」「Design ＆ Photo」といったカテゴリー別に整理されている。各カテゴリーの中を見ると、iTunesやWindows Media Player、Thunderbird用といったプラグインが揃っている。アプリケーションごとにデータをバックアップしたいときには、入手しておくと便利だろう（ただし、サイトは英語なので注意）。

気になるのは、ヘルプが日本語化されていないため、細かいオプション指定をしたい場合に不安が残ること。また、起動時に表示される「はじめに」ウィンドウには「ハウツー」というリンクがあり、使い方を紹介してくれるのだが、これもリンク先のページが英文だ。せっかく使いやすい仕組みを提供しているのだから、ドキュメント類も早急に日本語化を進め、誰もが安心して使えるソフトへと成長するよう期待したい。