とある理由で現実世界から夢世界に連れてこられた少年が、正反対の性格をした魔法少女とともに冒険を繰り広げるという設定のファンタジーRPG。すぐに現実世界へ帰れるはずが、なぜか夢世界で大冒険をすることに
「夢は逆夢」は、人間が夜眠っている間に見る“夢”の世界を舞台にした長編ファンタジーストーリー。世界には「現実世界」と「夢世界」の二つが存在する。通常、人間が暮らしているのは「現実世界」。現実世界の人間の精神が眠っている間に別の人格に変異し、肉体を離れてやって来る場所が「夢世界」と呼ばれていた。夢世界は現実世界の従属物的存在――つまり夢世界は、現実世界の人々が見た夢の集合体なのだ。現実世界の人は、夢を見ている間だけ、まったく別の人格として夢世界で生活していた。当然「現実世界の自分」と「夢の中の自分」は一生出会うことはない……はずだった。
主人公「タカミチ」は、現実世界で生活する普通の男子学生。受験を控え、ストレスのたまる日々を送っていた。そんなある日、突然現れた「フィオナ」と名乗る少女に異世界へと強引に連れてこられてしまう。その世界こそが「夢世界」だった。フィオナの先生である「ウォーレン」によると、フィオナは夢世界におけるタカミチだという。性別も性格も正反対の二人は、本当に同一人物なのかと疑問に思うが、「現実世界の自分」と「夢の中の自分」はどうやら正反対の存在であるらしい。
ひと通りの説明を聞いたところで、自分が夢世界に連れてこられた理由をタカミチが問うと、フィオナの答えは「私の宿題を手伝ってほしい」。なんでも春休みの宿題作文「現実世界と夢世界の文化」を完成させるために、タカミチの力が必要だというのだ。あまりにくだらない理由に脱力するタカミチだったが、「作文が完成するまで現実世界には帰さない」といわれ、しぶしぶ手伝う。フィオナの家に1週間監禁されてようやく作文を完成させたタカミチは、晴れて現実世界に帰れることになる。
ところがホッとしたのもつかの間、宿題を提出するはずのウォーレンが大臣の職に就くため、王都へと行ってしまっていた。そのため、宿題を王都にいるウォーレンまで届けなければいけない。王都までの道のりは長く、往復1ヵ月はかかるという。しかも動物たちが突然モンスター化して、人を襲ってくるとか。宿題を提出しないと現実世界へ帰れないタカミチは、仕方なくフィオナとともに王都を目指して旅立つ……。
属性魔法を活用して、効率的にモンスターを撃破
バトルは、マップによるランダムエンカウントの場合と、シンボルエンカウントの場合があり、特定のバトルイベントも発生する。ゲームの序盤は、剣術を使うタカミチと、魔法に長けたフィオナの二人で戦闘を乗り切ってゆくことになる。
バトルに関しては、ゲーム中でチュートリアルらしき説明はないが、RPGツクール2000のなじみ深いシステムを利用しているため、すぐに慣れることができる。敵モンスターとの戦闘がはじまると、「戦う」「がむしゃら」「逃げる」の各コマンドが登場。「戦う」は手動戦闘、「がむしゃら」は自動戦闘で、コツをつかむまでは自動戦闘で進めてもよい。
「戦う」を選択すると、各キャラクタの攻撃方法を選ぶことになる。剣術を使うタカミチは、基本的に物理攻撃のみ。一方のフィオナは、物理攻撃とMPを消費して発動させる魔法攻撃を使うことができる。魔法攻撃には火や氷などの属性があり、敵の弱点属性を突いた魔法を選ぶと、通常よりも高いダメージを与えることが可能。魔法攻撃には全体攻撃もあり、タカミチがある程度成長するまでは、フィオナの魔法攻撃に頼ることになる。
回復はアイテムを消費して行う。マップやダンジョン内に青く輝くザンドルの石が設置され、これに触れるとHPおよびMPが回復する。また、ところどころにいる旅の商人から回復アイテムなどを購入することもできる。マップ上で見かけたら必ず買っておきたい。