数多くの動画・音声形式に対応した変換ソフト。高い機能と汎用性を持ち、高画質な動画変換を行える。「究極動画変換」は、パソコンで使用される動画ファイルを他の形式に変換するためのソフト。Xilisoft社製動画変換ファミリーの最上位にあたり、フル機能を搭載する。新バージョン「6」になり、出力ファイルに字幕とサウンドトラックを追加できるようになったほか、出力ファイルのiPod/iPhone、PSPへの転送なども可能になった。
大きな特徴は、対応する形式の豊富さ。読み取り可能な形式はMPEG-1/2、MPEG-4/MPEG-4 AVC(H.264)、DivX、MOV、RM、WMV、3GP、3GPP2など、動画だけでも40近く。前バージョン(Ver.5)からはAVCHD(m2ts)にも対応した。出力可能な形式も20以上を数える。インターネット上の動画などでしばしば使われるMatroska(MKV)にも対応する。
基本的な画面デザインや操作性は、前バージョンを踏襲したもの。変換元動画の指定は、ツールバー上のボタンで行えるのはもちろん、ファイルのドラッグ&ドロップで行うこともできる。同時に複数のファイルを指定することも可能で、ファイルごとに変換後の形式を個別に指定できるのも前バージョンと同様だ。操作はわかりやすく、自由度も高い。
エンコードパラメータの設定では、出力機器の名称や種類などを指定するだけで、最適な設定を一括で行える「プロフィール」方式を採用。プロフィールの一部をカスタマイズしてエンコードすることもできる。プロフィールは170種類以上がプリセットされている。
エンコードエンジンは、マルチコアCPUに最適化された。「究極動画変換」ならではのSPMT(Single Process Multi Thread)技術により、同クロックのシングルCPUに対して最大4倍のスピードアップを実現したという。(パソコンの負荷に応じて)エンコードに使用するCPUコアの数もユーザが指定できるようになった。
エンコード時の編集機能は強力だ。ソースファイルを複数のセグメントに分割し、それぞれを個別にファイル出力できるほか、再結合して1ファイルで出力することも可能。複数ファイルの結合では、元の形式は必ずしも同じものである必要はない。バラバラな形式の動画をまとめて1本の動画ファイルに出力できる。さらに、明るさや色合い、シャープネスの調整、フレーム画像の四隅を切り抜くクロッピング、レリーフ、ネガ、ぼかしなどのビデオフィルタ機能も搭載する。画面内の任意部分にロゴなどを付加するウォーターマーク機能もある。
そのほか、MP3などの出力ファイルに対してID3タグを編集・付加したり、バックグラウンドでエンコードしたりといったこともできる。動画データの1フレームを抜き出して静止画ファイルにしたり、逆に静止画ファイルを動画と組み合わせたりといったことも可能だ。
「究極動画変換」から一部の編集機能やフィルタ機能、プレビュー機能などを省いたエディションとして「動画変換」「動画変換プロ」もある。