Exif/ID3情報を利用した変換も行える高機能リネームソフト。指定ファイルをまとめて削除することも可能。「FNCVT」は、ファイル名の変換はもちろん、属性やタイムスタンプの変換も一度の操作でまとめて行えるソフト。文字列置換や大文字/小文字変換をはじめとした多彩な変換を行えるほか、処理対象ファイルをワイルドカードで指定したり、変換実行前にプレビューしたりといったことも可能で、補助的な機能も充実している。コピーファイルを作成し、オリジナルを残したまま、コピーファイルに対して変換を行うことも可能だ。
変換対象の指定はフォルダ/ファイル単位で行う。対象の指定時には、
- サブフォルダ内も対象とする
- ワイルドカードを使って指定する
- Exif/ID3情報を含むファイルのみを対象とする
- フォルダも対象とする
をオプション設定することが可能。さらに「ショートカットを指定した場合は、リンク先を変換対象とする」こともできる。搭載された変換機能は、大きく「名称変換」「属性変換」「日時変換」の三つに分けられる。「名称変換」で利用できる機能は「名称変換しない」「名称一般変換」「名称全角/半角変換」「名称文字列置換」「連番による名称変換」「日時による名称変換」「ID3情報による名称変換」「変換制御文による名称変換」。「名称一般変換」では、大文字/小文字変換、スペースや英字といった特定文字の削除を行えるほか、指定した括弧のみを削除したり、括弧で括られた部分をまるごと削除したりといったことも可能。「ID3情報による名称変換」でファイル名に付加できる情報は「タイトル名」「アーチスト名」「アルバム名」「リリース年」「コメント」「トラック番号」だ。
「名称変換」の各機能には、さまざまなオプションが用意されている。例えば「名称文字列置換」では、置換対象を(特定の文字列ではなく)文字位置で指定することが可能。「ファイル名の先頭から指定バイト数の文字列を対象に変換する」といった処理を行える。「連番による名称変換」では、ファイル名の接頭/接尾文字に親ディレクトリ名を追加したり、Exif情報の日時順に連番を付加したりといったことができる。
関数や変数で指定できる「変換制御文による名称変換」では、より詳細な変換を行うことが可能。Exif情報に含まれるカメラのメーカー名やモデル名、画像の有効画素数、ID3情報の指揮者名や編集者名などを変数に利用できるようになっている。
「属性変換」では、「読み取り専用」「隠しファイル」「アーカイブ」「システム」各属性のON/OFFを指定することが可能。「日時変換」では、「作成日時」「更新日時」「アクセス日時」を変換対象に指定できる。「読み取り専用ファイルを変換対象とするか」どうかを指定することも可能だ。
変換結果を事前に確認することも可能。「変換プレビュー」画面では、対象ファイルの変換前後の状態を一覧表示で確認できるほか、エラーとなっているファイルも確認できる。さらに、変換対象から外すファイルを個別に指定することも可能。Undo機能も備え、直前に実行した変換を即座に元に戻すこともできる。ログ出力機能を利用すれば、ログファイルから過去の変換履歴を選択して、元の状態に戻すといったことも可能だ。
「ファイル削除」機能も用意されている。ごみ箱に移動せずにファイルを削除したり、ファイルをごみ箱に移動したりといった処理を指定できる。