「eSnippet」は、アイデアの整理・分類に適したテキスト編集ソフト。入力したテキストは、「書類ケース」と呼ばれるカテゴリーで整理することが可能。思いついたアイデアをすばやくメモし、書類ケース別に保存しておける。ツリー項目の並べ替えや文字列検索、CSV/XML形式でのデータエクスポートなども行える。

メイン画面は、左右に二分割されたエクスプローラ風のデザイン。左ペインは、書類を一覧表示する「書類管理ツリー」。一種のカテゴリーラベル「書類ケース」を作成することで、書類を分類できるようになっている。右ペインは「テキストエリア」。左ペインで書類を選択している場合は当該書類の内容が表示され、直接編集を行うことが可能。ステータスバーでは、当該書類の作成日時と修正日時を確認できる。左ペインで書類ケースが選択されている場合は、書類ケース内の書類が一覧表示される仕組み。書類名は「TODO件名」として表示され、あわせて作成日も表示される。

テキストエリアはごくシンプルなメモソフト風のもの。メニューバーやツールバーには特にテキスト編集用の機能は表示されていないが、キーボードショートカットやコンテキスト（右クリック）メニューから切り取り、コピー、貼り付けなどの編集操作を行える。書類管理ツリーでは、書類の並び順を入れ替えたり、別の書類ケースへ移動させたりといった操作を行うことが可能だ。

保存は、個々の書類ごとに行う必要はない。「データの保存」を実行すれば、「eSnippet」のデータ全体が保存される。データをエクスポートすることも可能で、データ全体をテキスト/CSV/XMLの各形式で出力できる。個々の書類をテキストファイルに出力することも可能だ。

文字列検索機能は、実行するたびに一致した文字列へ移動するタイプ。検索範囲は選択中の書類または全書類のいずれかから選べる。

すべての書類（もちろん書類ケースの構造も含めて）がひとつのファイルとして保存されるので、いちいち保存場所を決める手間が省けるし、ツリービューが一体化しているので、「メモ帳」とは別にエクスプローラを起動して、ファイルを探すといった手間もない。書類ケースの階層管理こそできないが、階層をむやみに複雑化させず、シンプルに分類したい人にとっては、むしろこちらの方がわかりやすく、使い勝手もよいだろう。

全書類を対象に文字列検索ができるのも「メモ帳」にはないメリット。どんどんメモを書きためておき、あとからチェックや整理したいときに活躍してくれそうだ。蓄積したメモを他のアプリケーションで利用したい場合には、コピー＆ペーストだけでなく、テキストファイルへの出力やエクスポートといった機能が用意されているのも魅力だ。

「一般的なメモソフトでは保存したデータの管理が面倒だし、かといって文書管理データベースのようなソフトを使うまでもない」といった人にお勧めしたい。

開発中に苦労した点
メモを残すためのソフトとしての使いやすさとシンプルさを追求する中で、どこまでの機能を入れるべきなのかという点。何を残し、何を削るのかを精査するのが一番苦労しました。まだ組み込まれていない機能についても、シンプルさを追求しながら組み込んでいきたいと思っています。

ユーザにお勧めする使い方
「メモ帳」のカテゴリーに入っていますが、ToDoソフトとしてお使いいただければ幸いです。

今後のバージョンアップ予定
工業製品ではないソフトウェアは成長するものだと思っています。「こういう機能があれば便利だな」という使ってくださる方々の声により、使いやすく成長していければと思います。

追加するかどうかはまだ未定ではありますが、いくつか機能を列挙しておきます（一部機能については、シェアウェア版「eSnippetPro」のみで対応します）。

• ごみ箱機能
• 印刷機能
• 画像の貼り付け機能
• ソフトウェア起動時のパスワード機能
• ハイパーリンク
• 文字色変更機能
• 曖昧検索機能
• テキストファイルのドラッグ＆ドロップ機能
• プロジェクトセレクタ（仮名）
• チョコッとメモ（仮名）
• 指定形式CSVファイルからのインポート機能
• 指定形式XMLファイルからのインポート機能
• SQLite3保存時の暗号化機能