トラフィック量の表示やIPの監視をはじめ、多彩な機能を備えたTCP/IPネットワークモニタ。NSLOOKUPなども利用できる。「TCP Monitor Plus」は、Windows上で動作するTCP/IP用のネットワークモニタリングソフト。ネットワークアダプタを流れるパケットの監視や通信量の監視、接続先IPアドレスの監視などを行える。多彩な機能を持つメイン画面のほか、コンパクトな「ミニモニター」も用意され、デスクトップ上に表示させておけば、通信速度や通信量を常時、確認することが可能だ。
メイン画面は「トラフィックモニター」「IP監視モニター」「セッションモニター」「パケットフィルター」「NSLOOKUP」「WHOIS」など、多数のタブ画面で構成される。ユーザは利用する機能をタブ切り替えで呼び出す。
ソフトの中心的な機能「トラフィックモニター」では、指定したネットワークインタフェースを経由するデータ量がリアルタイムで計測され、鮮やかなグラフィックで表示される。データ量は送信と受信が個別に計測され、それぞれのグラフが色分け表示されるほか、送受信速度の瞬時値(KB/s)や過去1.5秒間の平均速度も表示される。さらに、計測開始からの平均速度での最高速値(送受信とも)を表示するピークホールド機能もある。
「ミニモニター」では、送受信速度など、「トラフィックモニター」で確認できる一部のデータが表示される。「ミニモニター」のダブルクリックで、メイン画面の表示/非表示を切り替えることも可能だ。
ユニークなのが、瞬間/平均送受信速度、1/5/30/60分や24時間ごとの送受信量を確認できる「トラフィックレポート」。「トラフィックモニター」は「グラフ」「レポート」の2層のレイヤを持ち、マウスホイール操作でいつでもレポートレイヤを呼び出すことが可能。ホイールを回転させることで、各数値が切り替え表示されるようになっている。さらに日別、時間別でログデータをグラフ表示させることも可能だ(トラフィックレポート集計機能)。
「IP監視モニター」は、接続相手のIPアドレスや接続ポート、実際に流れているパケットの内容などを確認できる機能。「どのパケットを表示させるか」は、IPアドレスやアドレス範囲、接続ポート、ポート範囲などを指定することでフィルタリングできる。
「セッションモニター」は、接続中のTCPセッションを一覧表示するもの。「IP監視モニター」同様、セッションの状態などを確認できるほか、当該セッションを利用しているプログラム名(イメージ名)なども確認できる。特定のセッションを選択して、強制的に切断することも可能。接続相手先や接続時間、プログラム名などがあらかじめ指定した条件に合致した場合、自動的にセッションを切断する機能もある。
そのほかにも、接続先のIPアドレスからホスト名を検索するNSLOOKUP、WHOIS、PING、TRACERT、NETSTAT、IFごとの統計情報を表示する機能など、ネットワークを使う上で便利な機能を満載する。利用できるOSが限られるが、接続先IPなど、特定の条件にマッチしたパケットを自動的にフィルタリングするパケット機能もある。